1997 Fiscal Year Annual Research Report
環境空気汚染物質による呼吸器アレルギー疾患の修飾メカニズムに関する実験的研究
Project/Area Number |
09770239
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
武林 亨 慶應義塾大学, 医学部, 専任講師 (30265780)
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Keywords | 環境空気汚染物質 / アレルギー / 気道反応性 / ホルムアルデヒド |
Research Abstract |
1.呼吸器アレルギーの動物モデル作成の検討 卵白アルブミン(OA)をアレルゲンとして用いた気道過敏性動物モデルについて検討した。(1)プロトコール1・・・6〜7週齢のBALB/Cマウスを1%OAとAIOH_3(アジュバント)で感作(吸入・腹腔内の両経路をそれぞれ実施)、その2週間後に追加感作を行い、追加感作の1週間後にOAおよびメサコリンに対する気道反応性を測定した。(2)プロトコール2・・・5週齢のA/Jマウスを1%・2%OAとAlOH_3(アジュバント)で感作(腹腔内投与)、隔日2週間感作を続け、その最終感作の2週間後にメサコリンに対する気道反応性を測定した。しかし上記の感作プロトコールでは、気道過敏性は確認されなかった。気管支肺胞洗浄液の細胞分画の観察では、好酸球の増加が認められており、次年度は、感作スケジュールの他、測定システムについても検討する予定である。 2.ホルムアルデヒド吸入による気道過敏性およびサイトカイン動態への影響 室内環境汚染物質として注目されているホルムアルデヒド(30ppm、3時間)を、12週齢の雄A/Jマウスに吸入曝露させ、曝露直後および24時間後に、吸入メサコリンに対する気道反応性を測定した。また、気管支肺胞洗浄液中のインターロイキン6濃度測定と細胞分画の観察も行った。気道抵抗を50%増加させるメサコリン濃度を指標として比較したところ、ホルムアルデヒド曝露24時間後群に気道反応性の亢進傾向が認められたが、統計学的に有意な差ではなかった。また、IL-6濃度も同様の傾向であった。一方、細胞分画には、変化は認められなかった。
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Research Products
(1 results)