1997 Fiscal Year Annual Research Report
大豆のアレルゲン性低減化とそのin vitro評価法の確立
Project/Area Number |
09770262
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
山西 倫太郎 徳島大学, 医学部, 助手 (30253206)
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Keywords | 大豆 / 食物アレルギー / アレルゲン性低減化 / ラット好塩基球系白血病細胞株 / レアギン |
Research Abstract |
1.大豆アレルゲンを特異的に認識するレアギン血清の作製 BALB/cマウスに水酸化アルミニウムアジュバントと混和した大豆主要アレルゲンGly m Bd 30Kを4〜5回皮下免疫する事により、これを特異的に認識するマウスレアギン血清の作製に成功した。レアギン血清の活性確認は、PCA反応により行った。 2.培養細胞を用いたアレルゲン活性測定系(in vitro評価法)の確立 ラット好塩基球系白血病細胞株RBL-2H3と1.で作製した血清とを用いて、Gly m Bd 30Kに由来するアレルゲン性を検出する微量測定系を開発した。この系において、細胞応答(酵素分泌)は、存在するGly m Bd 30Kの濃度に依存的であった。 3.大豆加工食品のアレルゲン性のin vitroでの評価 大豆、味噌、納豆のGly m Bd 30Kに由来するアレルゲン性について、2.で確立した測定系で評価したところ、大豆と比較して味噌では約80%、納豆では約5〜10%のアレルゲン性を検出した(抽出窒素量あたりで比較した)。 タンパク質の分解は、アレルゲン性を低減化するための有効な手段であるが、同時に残存するアレルゲン性をチェックすることをも難しくしている。例えば、モノクローナル抗体を利用したアレルゲン検出法では、アレルゲンは検出されにくくなる。しかし、それは単に用いた抗体に対するエピトープが分解を受けたことだけを意味しており、これを理由に安全であると言い切ることはできない。現に、味噌や納豆は、モノクローナル抗体を用いたイムノブロット法やサンドイッチELISA法では陰性を示したが、今回の実験では残存アレルゲン性が検出されている。本研究において開発したin vitro評価法は、タンパク質が分解を受けている食品に含まれている(残存している)アレルゲン性を評価する場合に有効であった。
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Research Products
(1 results)
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[Publications] Rintaro YAMANISHI: "Micro-assay Method for Evaluating the Allergenicity of the Major Soybean Allergen Gly m Bd 30K,with Mouse Antiserum and RBL-2H3 Cells" Bioscience,Biotechnology,and Biochemistry. 61(1). 19-23 (1997)