1997 Fiscal Year Annual Research Report
二交替勤務に従事する看護婦が深夜勤務時にとる仮眠時間の検討
Project/Area Number |
09770286
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Research Institution | The Institute for Science of Labour |
Principal Investigator |
佐々木 司 財団法人労働科学研究所, 労働ストレス研究グループ, 研究員 (10260134)
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Keywords | 夜勤 / 2交代制 / 3交代制 / 仮眠 / 睡眠 / 看護婦 |
Research Abstract |
東京都内の病院に勤務する3008名の夜勤に従事している看護婦を対象として,夜勤時の仮眠と睡眠に関する質問紙調査を行った.質問紙は,「基本属性」,「深夜勤務と睡眠に関する意識調査」,「深夜勤務と睡眠に関する実態調査」から構成され,留置法によって実施された.回答の際,意識調査は過去1カ月の睡眠状態を聞き,実態調査は質問紙配布直後の深夜勤務時の状態をそのまま記述してもらった.有効回答数のうち,勤務制として三交代制に従事していた看護婦が2846名(94.6%),2交替制に従事していた看護婦が124名(4.1%)であった.両サンプルに偏りが生じたので,両勤務制における仮眠の取り方とその効果を調べるために,年齢階層および勤務病棟を2交代制に従事する看護婦とマッチングさせて,両群を100名にして解析を行った. その結果,2交替制に勤務する看護婦は,深夜勤務前に仮眠をとらず,その日の起床時刻を遅くして勤務に就いている傾向があった.一方,3交代制勤務に就いている看護婦は,深夜勤務前に約180分の仮眠をとっていた.しかしながら,この仮眠時間は,年齢が進むにつれて短くなっていた.深夜勤務時にとる仮眠は,年齢が高くなるにつれてその取得率も高く,疲労回復効果が大きいことが明らかになった. この結果の一部は,1997年6月に第13回国際夜勤交代制シンポジウム(フィンランド)で発表した.今後は1998年4月に第71回日本産業衛生学会(岩手)で発表し,その後産業衛生学雑誌に投稿予定である.
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Research Products
(1 results)