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1998 Fiscal Year Annual Research Report

分子生物学的手法による便を材料とした大腸癌診断法に関する研究

Research Project

Project/Area Number 09770337
Research InstitutionHirosaki University

Principal Investigator

田村 好弘  弘前大学, 医学部・附属病院, 助手 (40281935)

Keywords大腸癌 / 便 / K-ras
Research Abstract

1. 目的:分子生物学的手法を用い、腫瘍性病変により特異性の高い大腸癌スクリーニング法を確立するため、便を材料としK-ras癌遺伝子の点突然変異をマーカーとした大腸癌診断法について検討した。
2. 方法と結果
(1) 便からのDNAの抽出・精製:フェノール・クロロホルムによる抽出、セファクリルとカラムを用いた精製によって便1gから平均で10μgDNAが抽出可能であった。
(2) 大腸癌患者40例の便におけるK-ras変異の検出;PCR+ドットブロットハイブリダイゼーション法により検出を行った。原発巣に変異のある症例のうち60%(6/10)で便中においても変異の検出が可能であった。正常コントロール群(5名)で便中に変異を認めたものはなかった。
(3) この研究におけるこの検査法の感度は15%(6/40)、特異度は100%だった(5/5)。
3. 考察および今後の展開計画
(1) 癌患者の拾い上げという意味での感度(15%)は検出法そのものの検出能(60%)でなく、大腸癌患者のうち病巣にK-ras変異をもつものの割合(25%)により依存したことは明らかである。
(2) したがって、大腸癌において高頻度に変異を認める他の遺伝子マーカー(p53癌抑制遺伝子変異:大腸癌の約50%にみられる)を同時に検索することにより感度は相加的に上昇することが予想される。また、p53遺伝子変異は腫瘍性病変に特異的なマーカーであるのでK-rasと組合せて検索した場合にも特異度が低下することはないと考えられる.今後は便中におけるp53変異の検出についても検討する計画である。

URL: 

Published: 1999-12-11   Modified: 2016-04-21  

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