1997 Fiscal Year Annual Research Report
炎症性細胞(好中球、好酸球)の気道への遊走、集積のメカニズムについて
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09770423
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
金子 猛 横浜市立大学, 医学部・附属病院, 助手 (90275066)
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Keywords | アポトーシス / 好中球 / IL-8 / GM-CSF / 走化性 / LPS / LTB_4 / 5-リポキシゲナーゼ |
Research Abstract |
グラム陰性菌による気道感染の際に細菌から放出されるlipopolysaccharide(LPS)が気道に集積している好中球にInterleukin-8(IL-8)を産生させて、さらに新たな好中球を気道に遊走させるというpositive feedback機構を働かせている可能性についてtansepithelial migrationの方法を用い検討した。上皮側に好中球とLPSを一緒に入れてインキュベートすると、好中球またはLPSを単独で入れた場合に比し、粘膜下側より上皮側への好中球の遊走の増加が観察された。また、上皮側ではIL-8濃度の上昇が確認され、これは上皮側でLPSが好中球にIL-8を産生させたために、IL-8の濃度勾配が生じて、好中球の遊走がおこったものと考えられた。さらに今後は抗IL-8抗体を用いて、検討を加えていく予定である。 好中球自身の産生するケミカルメディエーターである5-リポキシゲナーゼ代謝産物のアポトーシスへの影響についても検討した。健常人の末梢血より分離した好中球を単独、あるいはgranulocyte-macrophage colony-stimulating factor(GM-CSF),leukotrien(LT)B_4とともに培養し、5-リポキシゲナーゼ阻害薬の効果を調べた。単独、GM-CSF,LTB_4いずれの群でも、5-リポキシゲナーゼ阻害薬処置によりアポトーシスが亢進し、好中球はロイコトリエンを産生することで好中球自身のアポトーシスを阻害し生存を延長して、炎症の増悪と遷延に寄与していると考えられた。これらの結果の一部は本年4月の第38回日本呼吸器学会総会、米国胸部疾患学会国際学会にて発表する予定である。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Linden,A., T.Kaneko, et.al.: "Functional II VIP-PACAP receptors in human airway epithelial-like cells." Peptides. 18. 843-846 (1997)
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[Publications] Numata,M, T.Kaneko, et.al.: "Inhibition of inducible nitric oxide synthase prevents lipopolysaccharide-induced acute lung injury in dogs." Journal of Immunology. (in press). (1998)