1997 Fiscal Year Annual Research Report
変異Cu/Znスパーオキシド・ジスムターゼによる運動ニューロン変性機能の解明
Project/Area Number |
09770439
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
中野 亮一 新潟大学, 医学部・附属病院, 助手 (00262444)
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Keywords | 筋萎縮性側索硬化症 / スーパーオキシドジスムターゼ / 遺伝子変異 / トランスジェニックスマウス |
Research Abstract |
家族性筋萎縮性側索硬化症(FALS)の一部はCu/Znスーパーオキシド・ジスムターゼ(SODl)の遺伝子変異は原因であることが発見されたが、この遺伝子変異による運動ニューロンの変性メカニズムはまだ不明である。本研究ではその変性メカニズムを解明することを目的として変異SCDlトランジスジェニックマウスを作成することを計画のひとつとしている。本研究では変異SCDlの導入遺伝子として、cDNAを用いた系とゲノム遺伝子を用いた系で作成を試みているが、本年度はまずcDNAを導入遺伝子として実験を行った。野生型およびAla4Thr変異、Ile13Thr変異を導入したヒトSODlcDNAをサイトメガロウイルスIEエンハンサーとチキンβ-アクチンプロモーター下にクローニングし、これを直鎖状としたDNAを導入したトランスジェニックマウスを、野生型6匹、Ala4Thr変異は13匹、Ile113Thr変異については6匹のfounderを得た。これらのマウスでは変異SODlのmRNAの発現はRT-PCRにより確認されたが、Westermblotによる遺伝子産物の確認は困難であった。その原因として、m-RNAの発現が極微量なためWestern blotで確認困難な程度の変異蛋白しか得られなかった可能性、あるいは人工的で強力なプロモーター、エンハンサーを使用しているため発現量が多いものは胎性致死にいたり発現量の少ないもののみが得られた可能性が考えられた。次年度にはプロモーター領域を含むヒトゲノムDNAを導入遺伝子としてトランスジェニックマウスを作成する。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Koki Kikugawa: "A missense mutation in the SODl gene in patients with amyotrophic lateral sclerosls from the Kii Peninsula and its vicinity,Japan." Neurogenetics. 1. 113-115 (1997)
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[Publications] 中野亮一: "筋萎縮性側索硬化症と細胞内情報伝達系" 神経精神薬理. 19. 129-139 (1997)
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[Publications] 中野亮一: "神経疾患モデル動物" KIDS (Kirin Information on Drugs and Science). 7. 12-13 (1997)
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[Publications] 中野亮一: "Cu/Zn SODと筋萎縮性側索硬化症" 内科. 80. 366-367 (1997)
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[Publications] 中野亮一: "家族性筋萎縮性側索硬化症" 臨床検査. 41. 1261-1266 (1997)
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[Publications] 中野亮一: "KEY WORD1997-'98 神経変性疾患" 先端医学社(東京), 279 (1997)