1997 Fiscal Year Annual Research Report
トリプレット・リピートを有するアルツハイマー病疾患遺伝子の検討
Project/Area Number |
09770443
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
足立 芳樹 鳥取大学, 医学部・付属病院, 助手 (80243385)
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Keywords | 家族性アルツハイマー病 / 三塩基リピート / DIRECT |
Research Abstract |
家族性アルツハイマー病(FAD)の疾患遺伝子としていままでアミロイド前駆体蛋白,プレセニリン-1,プレセニリン-2が報告された.しかし,FADの約半数はこれらの遺伝子異常を認めず,新しいFAD疾患遺伝子の同定が望まれている. 今まで家族性アルツハイマー病で表現促進現象を認めたという報告はない.しかし,我々は詳細な疫学調査により,3家系の表現促進現象を有する家族性アルツハイマー病家系を認めた.この家系のアルツハイマー病患者および家族より同意を得た後,採血を行い末梢血白血球よりDNAを抽出した.Okizumiらの方法(Nat Genet11,207-8,1995)によりVLDL受容体遺伝子CGGリピート数を検討したが特にリピートの増大は認めなかった.Repeat expandion detection(RED)法(Nat Genet4,135-9,1993)により未知の遺伝子を含む三塩基リピートの増大の有無について検討した.しかし,非特異的なバンドが多く,これらの家系でリピートの伸長の有無は確認できなかった.病的に伸長したリピートのみ特異的に同定する方法としてRED法より優れているSampeiらの開発したDIRECTを用いて現在検討を行っている.家族性脊髄小脳変性症のなかでCAGリピート数が60前後の症例のDNAを用いてプローブを作成している.来年度はこのプローブを用いてサザン・ブロッティング解析によりFAD症例のDNAのリピートについて検討する予定である.
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