1997 Fiscal Year Annual Research Report
学習障害児及びその周辺障害児のグループセラピーの効果に関する研究
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09770555
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Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
仙石 泰仁 札幌医科大学, 保健医療学部, 講師 (10248669)
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Keywords | 学習障害 / グループセラピー / -ノ-シャルスキル / 行動分析 |
Research Abstract |
本研究では,学習障害およびその周辺障害を対象としたグループセラピーの効果を、子供の行動変化と活動内容との関連を分析することで示す事を目標としている。平成9年度はグループセラピーの実施と、子供のグループセラピー中の行動評価を行った。 1.グループセラピー:対象児9名(学習障害児5名、軽度精神発達遅滞児2名、注意欠陥障害児2名)と、その同胞10名で、平成9年度1年間で18セッション実施した。内容は、「自由遊び」「マット運動」といった運動を中心とした活動、「ミーティング」「反省会」などのコミュニケーション技能を必要とする活動、「ナンバーゲーム」「マジカルバナナゲーム」などルールのあるレクリエーションゲーム、「動物園見学」「キャンプ」「料理」など生活関連活動、「工作」「絵画教室」など手工芸活動を取り入れた。セッションは1回3時間程度行い、児童精神科医1名、作業療法士2名、学生ボランティア5〜6名が援助しながら行った。 2.行動評価:行動評価はセッションを撮影したビデオテープを用いてインターバル分析を用いて行った。標的行動として活動への参加状況と他者との言語的な関わりの状態の2側面に絞り、それぞれ4段階で評価を行った。評価の結果、経過の中で子供の障害の特性によって変化する行動に相違がでること、また、活動内容の差が子供の行動変容に影響していることが示唆された。この結果を基に、平成10年度では、活動種目分析の客観的な方法に関して研究を進めると共に、子供の行動上の変化と活動種目との関連に関しての分析も行っていく予定である。
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