1997 Fiscal Year Annual Research Report
小児期血管炎および若年性動脈硬化における血管remodeling〜特に川崎病に関して〜
Project/Area Number |
09770556
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
坂田 耕一 京都府立医科大学, 医学部, 助手 (40254362)
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Keywords | 川崎病 / 血管再構築(remodeling) / matrixmetalloproteinase / collagen / 血管内皮細胞 / 血管平滑筋細胞 / アポトーシス |
Research Abstract |
【目的・検討項目】川崎病(KD)の血管再構築関連因子の検討は動脈瘤形成の機序のみならず、治療法の知見を得ることができると考えられる。本研究ではKDの血管内皮細胞(HUVEC)・平滑筋細胞(HSMC)のproteinase(MMPs)産生とコラーゲン代謝に及ぼす影響、およびapotosis誘導との関係について検討を行っている。【対象】平成9年度に当科及び関連施設に入院した川崎病患児16例、健康対照7例。【平成9年度研究内容】1)無血清培養HUVEC・HSMCに対象血清を最終5%濃度となるように加え培養し、4時間後にAGPC変法によってtotal RNAを抽出し、(1)PCR法によってHUVEC・HSMCのMMPs(MT-MMP,MMP-3,MMP-9)のmRNA発現を、(2)Nothernblot法によってMMPsとコラーゲン(typl,IV)の発現度合いを、2)ABC変法によって血清中の4型コラゲナーゼ活性(MMP-2+MMP-9活性)を測定した。【結果】1)(1)MT-MMP:KD急性期群10/16(63%)、対照群2/7(29%)、MMP-3:4/16(25%)、0/7(0%)、MMP-9:5/16(31%)、1/7(14%)とKD群において有意に発現を認めた。(2)DIG-RNA pr obeを作成したが、再現性に乏しく反応条件を検討中である。2)KD群急性期血清で有意に活性亢進が認められたが、ガンマグロブリン療法以降は正常対照との有意差はみとめなかった。【平成10年度計画】1)Nothernblotの安定、ELISA法によるMMPs発現量の測定、2)ELISA変法によって培養上精及び血清中のMMPs発現量測定、3)KDリンパ球及びサイトカイン刺激リンパ球によるHUVEC-HSMCのapotosis誘導をRT-PCR法を中心に検討する。
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