1997 Fiscal Year Annual Research Report
神経芽細胞腫の1p36.1領域における癌関連遺伝子の同定及び遺伝子機能の解析
Project/Area Number |
09770564
|
Research Institution | Jichi Medical University |
Principal Investigator |
山内 忠彦 自治医科大学, 医学部, 助手 (20271223)
|
Keywords | 神経芽細胞腫 / 1p36.1 / 癌関連遺伝子 |
Research Abstract |
【今年度の研究報告】 1.1p36.1領域のYAC contig作製 (1)我々の研究室で同定された1p36.1に座位する新たな遺伝子をマーカーとしてYAC libraryをスクリーニングした。 (2)cloningされたYACの一部の塩基配列を決定し、その配列を用いて再度libraryをスクリーニングし、YAC contigを作製した。 (3)cloningされたYAC cloneを制限酵素で処理し、subcloningした。 2.神経芽細胞腫(NB)で共通に欠失しているcloneの検出 (1)NBのcell lineに対してFISH法及びサザン解析により、共通に欠失しているcloneの検出を試みた。 平成9年度中の経過としては、まだ、NBでの共通欠失cloneを特定できてはいないが、その領域を狭められつつあり、現在も継続中である。 【平成10年度の研究展開に関する計画】 NBについては1p36領域において少なくとも3ヵ所の癌抑制遺伝子が存在するといわれ、現在我々が研究を続けている領域もその候補の1つである。 今後も上記の共通欠失cloneの検出を継続し、cloningされ次第以下の計画を進める予定である。 1.cDNA clornng (1)genomic cloneをもとにcDNA libraryをスクリーニングし、その領域のcDNAをcloningして塩基配列を決定。 (2)homology検索にてその遺伝子の機能を推定する。 2.NB細胞及び組織での異常の確認 (1)NB細胞及び組織にてノザン解析を行い発現の異常を確認する。 (2)NB細胞及び組織に遺伝子導入することにより増殖の抑制を確認する。また、同時にN-myc増幅の有無もみる。 3.遺伝子機能の解析 (1)培養cos細胞に遺伝子導入し、細胞増殖・分化に関連した遺伝子発現の変化を解析する。
|