1997 Fiscal Year Annual Research Report
Hypochondroplasiaの遺伝子型と表現型の相関に関する検討
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09770569
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
石井 智弘 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (70265867)
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Keywords | 軟骨低形成症 / 線維芽細胞増殖因子受容体3 |
Research Abstract |
【平成9年度研究実績】 臨床的に低身長があり、腰椎椎弓根間距離の狭小化などレントゲン診断学的に軟骨低形成症(Hypochondroplasia)と診断した症例のうち、詳細な縦断的臨床所見が得られ、かつ末梢血リンパ球から抽出したゲノムDNAが得られた6例に対し、以下の検討を行った。 1 身体計測学的データの解析 乳児期の身長SDscoreの低下、座高/下肢長比SDscoreの高値、身長SDscoreに対する頭囲SDscoreの相対的高値が認められた。対照と重複する症例も存在するが、四肢短縮・頭囲拡大など軟骨低形成症の身体計測学的傾向が示された。 2 線維芽細胞増殖因子受容体(FGFR)3遺伝子のAsn540Lys変異の有無の検討 軟骨低形成症に最も多い変異である540番目のアスパラギンをコードするゲノムDNA領域をポリメラーゼ連鎖反応(PCR)で増幅し、single strand conformation polymorphism(SSCP)法により検討した。その結果、SSCP法では当該領域に変異を検出できなかった。 【平成10年度研究実施計画】 明らかになった軟骨低形成症の身体計測学的特徴と遺伝子変異型の相関を検討するため、今後は、FGFR3遺伝子の全てのアミノ酸配列認識領域を直接塩基配列決定法により解析してゆく予定である。
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