1997 Fiscal Year Annual Research Report
発作性のジストニアを伴う家族性舞踊病のイオンチャンネルの関する遺伝学的解析
Project/Area Number |
09770589
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Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
永光 信一郎 久留米大学, 医学部, 助手 (30258454)
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Keywords | Paroxysmal distonic choreoathetosis / PDC / linkage analysis |
Research Abstract |
発作性のジストニアを伴う家族性舞踏病(Paroxysmal Dystonic Choreoathetosis、以下PDCと略す)は、安静時に突然出現するdystonia,chorea,athetosisなどの不随意運動発作を特徴とする常染色体優生遺伝疾患である。本症の責任遺伝子を同定する目的で本年度は日本におけるPDCの実態調査と日本人家系においても遺伝子座位がchromosome2qに同定されているか否かを確認した。全国の大学病院小児科、関連病院、計229箇所にアンケート調査を配布し(回収率78%)、12家系の報告があった。日本人PDCの臨床検討に関する論文は現在投稿中である。5人の患者を含む3世代1家系において以下のmicrosatellite markerを用いてchromosome2qに遺伝子座位が連鎖しているか検討した。chromosome2qに存在するD2S164,D2S173,D2S377,D2S130,D2S159を用い、それぞれの物理的距離は、D2S164-1Kb-D2S173-4Kb- D2S377-3Kb-D2S130-7Kb-D2S159である。最大のLOD scoreはD2S173で、penetrance0.9、disease gene frequency0.001、recombination fraction 0.0でpairwise lod score0.86であった。chromosome2q33-35にlinkしている可能性が強く、平成10年度はこの近傍のion-channelを候補遺伝子としてSSCP(single strand conformation polymorphism)を利用してスクリーニングしていく予定である。
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