1997 Fiscal Year Annual Research Report
cystatin A遺伝子の構造およびその発現調節の解析
Project/Area Number |
09770598
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Research Institution | Asahikawa Medical College |
Principal Investigator |
高橋 英俊 旭川医科大学, 医学部, 講師 (00216748)
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Keywords | 表皮細胞 / シスタチンA / 遺伝子 / 分化 / カルシウム / TPA / cAMP |
Research Abstract |
表皮細胞が分化し最終的に強靭な構造であるcornified envelopeの構成成分のひとつであるcystatin A遺伝子の構造を明かにするため、現在我々が保有しているヒト胎盤由来のgenomic DNA libraryからhuman cystatin A cDNAをプローブにしてcystatin A genomic cloneの単離を試みた。我々は、スクリーニングにより得られた約8kbpのクローンの塩基配列を検討したところ、ふたつのエクソンが含まれていた。さらにその上流域を単離するため、long PCR法を用いて検討したところ、第一エクソンと転写開始点から上流2672bpをふくむPCR産物を単離した。これらの結果から、cystatin A遺伝子は3エクソンからなり、それぞれのエクソンは66bp、102bp、126bpで、第一、第二イントロンは14kbp、3.6kbpであることが明らかになった。 次に我々が現在保有している、SV40-transformed human keratinocytes(SVHK)細胞を用いて、表皮細胞を分化誘導に影響を与える、cAMP、TPA、Ca^<2+>刺激に際してのcystatin Aの発現についてnorthern blot、western blotにて検討した。これらの刺激によりSVHK細胞はCa^<2+>では12から48時間間後、cAMP、TPAでは3から12時間後にcystatin AのmRNAが増強することが明らかになった。また、western blot法においても同様な結果が得られた。
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[Publications] 高橋英俊ほか: "Cloning of human kevatolim cDNA : kerotolinin is identical with a cysteine proteinose in hibitor, cystatin A, cudis segeluted by Ca^<2+>, TDA and cAMP." The Journal Investigatie Dermatology. 108. 843-847 (1997)