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1997 Fiscal Year Annual Research Report

色素細胞の増殖および癌化進展過程におけるプロテインキナーゼC分子種の役割-アデノウイルスベクターを用いた遺伝子導入による解析-

Research Project

Project/Area Number 09770631
Research InstitutionKobe University

Principal Investigator

岡 昌宏  神戸大学, 医学部・附属病院, 助手 (30252761)

Keywords悪性黒色腫 / インターロイキン8 / アデノウイルスベクター
Research Abstract

インターロイキン8(IL-8)は、正常色素細胞には発現していないが悪性黒色腫になるとほぼ100%に発現がみられるサイトカインである。色素細胞の増殖、癌化進展過程におけるIL-8の役割を明らかにする目的でIL-8に対するアデノウイルスベクター(IL-8/Ad5)を作成した。得られたIL-8/Ad5を1細胞あたり20PFU(plaque forming unit)の割合で培養黒色腫細胞に感染させ、その上清中のIL-8量をELISA法にて測定したところ、IL-8分泌量は数千倍に増加しており、ウエスタンブロット法により、増加蛋白はヒト抗IL-8抗体と反応する分子量約8kDaの蛋白であることが示された。IL-8/Ad5によって作られたIL-8の生物学的活性を好中球遊走能によって調べたところ、有意な好中球遊走能が観察された。以上の結果より、作成したIL-8/Ad5は有効なベクターであることが確かめられた。このIL-8/Ad5を4種の原発巣由来黒色腫細胞及び3種の転移巣由来黒色腫細胞に感染させ、以下の事実を明らかにした。
1.IL-8過剰発現は黒色腫細胞の増殖能に影響を及ぼさない。
2.IL-8/Ad5によるIL-8発現は、感染後4日で最高値を示し20日後にはほぼ感染前のレベルに戻る。
3.細胞種にかかわらず1細胞あたり20PFUのIL-8/Ad5感染後のIL-8分泌量は、10万個あたり、5000-8000ng/m1/48hとなる。
これらの基礎データをもとにして、今後IL-8高発現が黒色腫細胞の造腫瘍性、転移能、細胞内情報伝達系に及ぼす影響を検討する予定である。

URL: 

Published: 1999-03-15   Modified: 2016-04-21  

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