1997 Fiscal Year Annual Research Report
重粒子線照射における放射線高抵抗性細菌の生物学的効果比とLETとの関係
Project/Area Number |
09770719
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Research Institution | Kansai Medical University |
Principal Investigator |
今村 正浩 関西医科大学, 医学部, 助手 (40268339)
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Keywords | 高LET放射線 / 大腸菌 / DNA損傷 |
Research Abstract |
1)供試細菌:使用する大腸菌細胞はKMBL3835株(DNA修復能では野生株)とKY385株(recA)である。放射線高抵抗性細菌Deinococcus radioduransはMRI野生株(アデニン要求突然変異株)を用いた。 2)放射線照射:KMBL3835株とKY385株には京都大学原子炉実験所60Co照射棟にてγ線を、日本原子力研究所高崎研究所のTIARA照射施設にて、エネルギー220MeVでLET=121keV/μmの炭素(^<12>C^<5+>)イオンを照射した。 3)生存率の検定:溶媒1ml当たり10^8個の細胞をplateし、コロニー形成により行い、D_<10>で比較検討した。 大腸菌細胞KMBL3835及びrecA^<-1>であるKY385株のγ線に対するD_<10>はそれぞれ223Gy、50Gyであり、α線では180Gy、118Gyである。また、C6イオン線では138Gy、83Gyであった。この事より、recA遺伝子がγ線に対してDNA損傷の修復に関して大きく依存(D_<10>ratio=4.46)している事が判った。
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