1997 Fiscal Year Annual Research Report
視束前野及び腹側部中心灰白質の抗ストレス反応機能に関する研究
Project/Area Number |
09770737
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
乾 幸二 三重大学, 医学部, 助手 (70262996)
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Keywords | ストレス / 視束前野 / 中心灰白質 |
Research Abstract |
雄ウィスターラットを用いて視束前野及び腹側部中心灰白質の電気凝固的破壊実験を行い、以下の結果を得た。1)カイニン酸による選択的細胞破壊の場合と同様に、視束前野の電気的破壊は、著しい行動量の増加と攻撃的行動様式をもたらしたが、睡眠覚醒リズムの乱れは、化学的破壊の場合ほど顕著ではなかった。しかし、破壊部位と行動様式の変化の相関は、化学的破壊の場合よりも明瞭である。即ち、両側の内側部外側視束前野が破壊された場合に最も強い変化が現れる。2)腹側部中心灰白質の破壊もほぼ同様の効果をもたらしたが、破壊部位を狭い範囲に最小限にとどめるのが困難でありー部背側部も破壊されているため、この部位の機能を考えるにはさらに工夫が必要である。3)各部位を電気破壊した後右心房に採血用カニューレを留置し、1時間の拘束ストレスを加えた。ストレス負荷前・30分・60分・解除後30分・60分・90分・120分に採血を行った(n=20)。3月中にACTH及びコルチコステロンを測定する予定である。
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