1997 Fiscal Year Annual Research Report
反跳性過食のストレスによる増強と脳内神経伝達物質の変化、その薬物による抑制機序
Project/Area Number |
09770755
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
井上 幸紀 大阪市立大学, 医学部, 助手 (50254397)
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Keywords | Bulimia nervosa / dopamine / Serotonin / Restricted feeding / Space restriction stress / Prefrontal cortex / Diazepam / Rat |
Research Abstract |
Wlstar系雌性ラットを8〜20時を暗期とする明暗恒温条件下で1週間水、餌を自由に摂取できるようにして飼育した。その後、ラットを22時間のみ絶食させ自由摂餌を行わせた群(A群)、1日2時間の制限給餌を1週間続けた後自由摂餌を行わせた群(B群)、1日2時間の制限給餌を1週間続けた後、閉所条件下にて自由摂餌を行わせた群(C群)の3群に分けた。A群に比しB群とC群では有意に摂餌量は増加し、C群ではB群に比しても有意に摂餌量は増加した。これにより、ラットに1日2時間制限給餌を7日間繰り返した後自由摂餌を再開するとrebound hyperphaglaとなり、更に閉所条件を加えるとそれが増強された。Diazepam(DZP)1.0,3.0mg/kg腹腔内投与では摂餌量そのものに変化は認めずrebound hyperphagiaも認められたが、その閉所条件による増強作用は認められなかった。また、ラット前頭葉の細胞外液中DAおよびその代謝産物の濃度はrebound hyperphagiaの増強時に基礎値に比し有意な増加を認めたが、DZP3.0mg/kg投与にてこれを認めなくなった。同部位の細胞外液中5-HIAA濃度はrebound hyperphagiaの増強時に基礎値に比し増加傾向を認めたが、5-HT濃度は極めて微量で測定のばらつきが大きかった。また、DZP投与においても5-HT,5-HIAA濃度には有意な変化を認めなかった。
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