1998 Fiscal Year Annual Research Report
GAPジャンクションと介した多細胞間情報伝達による視床下部ホルモン分泌制御機構-神経内分泌系モデルを用いて-
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09770787
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
重吉 康史 神戸大学, 医学部, 講師 (20275192)
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Keywords | 視床下部 / コネクシン / グリア / ニューロン / 相同遺伝子 |
Research Abstract |
我々がコネクシンの保存領域を用いたディジェネレイトプライマーを用いて採取したラットの新規コネクシンについて、Northcm hybridizationを行い各臓器での発現を観察すると中枢神経系で最も強い発現を認めた。この新規コネクシンはコネクシン26に高い相同性を持っていた。その後、この遺伝子はDahlらが新規にクローニングしたコネクシン(コネクシン30)と96%の相同性があることが明らかになり、我々が採取したのはラットの相同遺伝子であると考えられた。この、cDNA断片を用いてin situ hybridizationを行ったが視床下部での発現は多くはなかった。また、その他のコネクシンのmRNAの分布を、コネクシン26mRNA,コネクシン33mRNAに関しては、中枢神経系にて明らかな発現を認めなかった。その一方で、コネクシン32、および、コネクシン43mRNAに関しては神経系での広範な発現を認めた。これらのmRNAは中枢神経を傷害することによってその発現量が著明に増大することが明らかになり、神経系の修復過程に関与すると思われた。また、コネクシン32、コネクシン43は両者とも視床下部において発現し、なおかつ、in situ hybridizationによる分布より、コネクシン32はニューロンに、コネクシン43は、グリアに存在すると思われた。また、室傍核には、コネクシン32の発現を認めた。これらの結果を考慮して、コネクシンを過剰発現するトランスジェニックマウス作成のため、コネクシンcDNAを用いてconstructionを作成した。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] Ibata,Y.,et al.: "Functional morphology of the suprachicsmatic nucleus." Front.Neuroendocrinol.(in press).
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[Publications] Okuda,S.,Shigeyoshi,Y.et al.: "Forebrain expression of GLOT3 mRNA in b-hydroxydopamine-lエsioned rats." Biogenic Amines. 14. 581-590 (1998)
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[Publications] Takumi,T.,Matsubara,C.,Shigeyoshi,Y.et al: "A new mammalian period gene predominantly expressed in the suprachiasmatic nucleus." Genes to Cells. 3. 167-176 (1998)
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[Publications] Shigeyoshi,Y.,et al.: "Light-induced resetting of a mammalian circadian clock is associated with rapid induction of the mPer1 transcript." Cell. 91. 1043-1053 (1997)
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[Publications] Tei,H.,Okamura,H.,Shigeyoshi,Y.et al.: "Circadian oscillation of a mammalian homolog of the Drosophila period gene." Nature. 389. 512-516 (1997)
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[Publications] Ban,Y.,Shigeyoshi,Y.and Okamura,H.: "Development of circadian VCP rhythm in the rat suprachiasmatic nucleus." J.Neurosci.17. 3920-3931 (1997)
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[Publications] 重吉康史,岡村均(分担執筆)(海老原史樹文,深田吉孝編): "生物時計の分子生物学" シュプリンガー・フェアラーク東京, 201 (1999)