1997 Fiscal Year Annual Research Report
単球-マクロファージのラジカル、サイトカイン放出と動脈硬化
Project/Area Number |
09770800
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Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
宇治原 誠 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (60211075)
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Keywords | マクロファージ / ヒト前骨髄球系細胞 |
Research Abstract |
ヒト前骨髄球系細胞(HL60)のマクロファージヘの分化を試み、その性状とラジカル(O^-_2、NO)放出、抗酸化剤の影響を検討した。 (方法)HL60をRPMI培地で培養。1,25(OH)_2VD_3(VD_3)を添加し、形態変化の観察、表面マーカーの解析、O^-_2、NO放出を検討した。抗酸化剤としてprobucol,carvedilolを、NOドナーとしてL-NAMEを用いラジカル放出に対する効果をみた。 (結果)HL60はVD_3添加で、マクロファージ様に形態変化し、表面マーカー解析ではCD14,CD11bの発現を認め、刺激によるO^-_2放出が誘導された。またVD_3添加はLPS,Bt2cAMP刺激によるNOxの増加反応も誘導した。probucol,carvedilolおよびL-NAMEは分化したHL60細胞のO^-_2放出を抑制した。 (結論)VD_3はHL60をマクロファージ様細胞に分化させ、O^-_2、NO放出を誘導した。HL60は単球の分化とラジカル放出のよい実験モデルであると考えられた。 probucol,carvedilol,L-NAMEはO^-_2放出を抑制した。
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