1998 Fiscal Year Annual Research Report
トロンボポエチン受容体機能ドメインの解析とその下流シグナル分子の同定
Project/Area Number |
09770828
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Research Institution | Jichi Medical University |
Principal Investigator |
高徳 正昭 自治医科大学, 医学部, 助手 (20285787)
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Keywords | TPC / C-mpl / シグナル伝達 / 巨核球分化 / EPOR / 赤芽球分化 / クロストーク |
Research Abstract |
トロンボポエチンとエリスロポエチンのシグナル伝達クロストーク 造血因子トロンボポエチン(TPO)が赤芽球分化を誘導することを示唆する所見が、これまでに数施設から報告されているが、その詳細な分子機構は明らかにされていなかった。我々は、TPOで巨核球分化が誘導できるヒト白血病細胞株UT-7/EPO-Mplおよびそのdeletion mutantシリーズ細胞株(Takatoku,et.al.,J.Biol.Chem.1997)を作成し、TPOシグナルがどのようなシグナル機構で赤芽球分化を誘導できるか検討を行った。 その結果、TPOはその受容体(c-Mpl)を介して赤芽球分化を誘導することが明らかになった。次にc-Mplの詳細な細胞内シグナル伝達機構をc-Mpl deletion mutantを用いて解析したところ、c-Mpl細胞内領域のBox2部位が赤芽球分化に必須であることが分かった。そしてBox2部位を介しTPO依存性にJak2が活性化され、エリスロポエチン受容体(EPOR)に活性化Jak2が会合し、TPOによる赤芽球分化を誘導していることを明らかにした。さらに、TPOによる赤芽球分化にはc-Mpl以外にEPORの発現が必要なのかどうかを、マウス白血病細胞株Ba/F3を用いて検討した。その結果Ba/F3にc-MplおよびEPORの両者が発現したときに、TPOによる赤芽球分化が強く誘導され、TPO依存性の赤芽球分化にはEPORの発現が重要であることを明らかにした(Takatoku,et.al.submit)。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Takatoku,M.,et al: "Identification of functional domruns of the human thrambopoietin reguired for growth and differention of megokaryocytic cells." J.Biol.Chem.272. 7259-7263 (1997)
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[Publications] Komatsu,N.,et al: "In vitro development of erythroid and megakaryocytic cells from a UT-7 subline,UT-7/GM." Blood. 89. 4021-4033 (1997)
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[Publications] Kirito,K.,et al: "A novel function of Stat 1α and Stat3 proteins in erythropoietin-induced erythroid differentiation of a human leukemia Cell line" Blood. 92. 462-471 (1998)
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[Publications] 高徳 正昭 他: "トロンボポエチン受容体を介した細胞内シグナル伝達とその異常" 臨床血液学会, 6 (1997)
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[Publications] 高徳 正昭: "トロンボポエチンレセプターを介するシグナル伝達機構" 科学評論社, 6 (1998)