1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09770873
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
渡辺 智子 北里大学, 医学部, 助手 (80255314)
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Keywords | IUGR(子宮内発育遅延) / 発育発達 / 骨密度 |
Research Abstract |
1985年から1996年の11年間に北里大学病院で出生した正期産高度IUGR児(出生体重が平均-2.5SD未満の子宮内発育遅延児)110例を対象とし、IUGRの成因・その後の身体発育、精神運動発達に関して、カルテおよび両親へのアンケート調査をもとに検討した。その結果、IUGRの成因が胎児因子(染色体異常、多発奇形症候群など)は13例、多胎は17例、母体・胎盤および臍帯因子は47例、原因不明が33例であった。死亡例は8例て全例胎児因子が原因であった。基礎疾患を認めない単胎の正期産高度IUGR児では新生児期に合併症は認めず、その後の身体発育は95%以上が-2.0SD以上にcatch upしていたが、meanを超える例は現時点ではまだ少なかった。津守・稲毛式乳幼児精神発達質問紙を用いて調査した精神運動発達は、95.7%が正常発達と評価できた。(平成9年度までの途中経過は第42回日本未熟児新生児学会で発表した。)。1997年以降出生した基礎疾患のない正期産高度IUGR児に関しては、身体発育、精神運動発達と合わせ、骨密度を測定し、正常児との比較、成長に伴う骨密度の変化に関して検討した。症例数が少ないが、出生体重と骨密度は相関関係があり、IUGR児は正常児より骨密度が低いと予想できるデータを得た。更に症例数を増やしていきたいと考えている。最終身長や学業成績および社会適応、成長に伴う骨密度の変化については今後も調査を続け、周産期の管理指針・発育発達予後のデータを確立したいと考えている。
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