• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

1997 Fiscal Year Annual Research Report

各種正常および悪性腫瘍における糖鎖抗原発現分布と糖転移酵素遺伝子発現の定量

Research Project

Project/Area Number 09770916
Research InstitutionSoka University

Principal Investigator

工藤 崇  創価大学, 生命科学研究所, 助手 (20288062)

Keywordscolorectal cancer / glycosyltransferase / sialylated Lewis antigen / competitive RT-PCR
Research Abstract

生体組織サンプルは、大腸腺癌患者11人の外科手術時に腫瘍組織とその周辺の非腫瘍組織を採取した。
免疫組織染色により、11例すべての正常組織部にはsLe^x,sLe^a抗原の陽性像は見られなかったが、癌組織部位ではすべての患者にsLe^x抗原の陽性像が見られた。sLe^a抗原は11例中6例の癌組織に陽性像が見られた。各組織よりcDNAを合成して、competitveRT-PCR法によってシアリル化Lewis抗原生合成に関与する11種類糖転移酵素遺伝子の発現を検討した。5種類のα1,3フコース転移酵素のうち、Fuc-TIIIが最も多く発現しており、Fuc-TIVとVIはFuc-TIIIの約半分量の発現が見られた。Fuc-TV,VIIはほとんど発現は見られなかった。腫瘍部位と正常部位を比較するとFuc-TIII,VIの発現はほとんど変化がないが、Fuc-TIVの発現は11例すべての癌組織で上昇していた。4種類のα2,3シアル酸転移酵素遺伝子のうち、ST3Gal IVが最も多く発現しており、ST3GAl I、II、IIIの発現は、それぞれST3Gal IVの20%、10%、10%であった。ST3Gal IとIIは腫瘍部位で増加し、ST3Gal IIIが減少していた。ST6Gal I、β1,4GalTとCore2 GnTは、わずかながら腫瘍部位で増加する傾向であったが、腫瘍部位と正常部位で劇的な変化は見られなかった。
大腸腺癌では、癌化により発現量が変化する酵素とsLe^x,sLe^a抗原の発現変化との関連は見いだせなかった。癌化における糖鎖抗原の変化は、複数の酵素が同時に上昇する協同作用の結果と考えられたが、未知の酵素が存在する可能性を否定できない。母核構造及び末端構造を合成する未知の鍵酵素が、まだ存在する可能性も残されている。

URL: 

Published: 1999-03-15   Modified: 2016-04-21  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi