1998 Fiscal Year Annual Research Report
敗血症性ショックにおけるエンドセリン受容体拮抗剤の効果に関する研究
Project/Area Number |
09770923
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Research Institution | Kansai Medical University |
Principal Investigator |
松原 峰生 関西医科大学, 医学部, 助手 (70268366)
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Keywords | 敗血症性ショック / エンドセリン-1 / エンドセリン受容体 / エンドセリン受容体拮抗剤 / betamethasone |
Research Abstract |
敗血症性ショックに起因した血圧低下におけるEndothelin(ET) receptor antagonistの効果に引きつずき、ET receptor-ET_A,ET_B発現に対するsteroidの役割を中心に検討した。 1) 前年度、Hanks' Balance液中でconfluentの大動脈平滑筋細胞(5×10^5)にLPS 0.5μg,1μg,2μg,4μgを添加し3時間、6時間、12時間培養した後、5_<PM>[^<125>l]ET-1を添加し、30分後のcell bound rad.ioactivityについて検討した。competitorとして非活性ET-1を用いたところ、LPS 0.5μg、3時間培養ではcompetitor5×10^<-10>%Mでのbinding量が90%であったものが、LPS量の増量にしたがってそのbinding量は低下し、LPS4μgでは20%に低下した。LPS 0.5μg,6時間培養ではcompetitor.5×10^<-10>Mでのbilding量は70%と低下し、12時間では50%となった。LPS増量にしたがって、そのbinding量はさらに低下した。 2) betamethasone 0.1,0.5μgをcompetitorとして検討したところ、LPS 0.5μg、3時間培養ではcompetitor 0.1μgでのblinding量が100%であり、LPSを増量したとしても、そのbinding量には変化がなかった。しかし、competitor0.5μgではLPSの増量に従いbinding量が低下し、LPS4μgで70%に低下した。 LPS 0.5μg,16時間培養ではcompetitor 0.1μgでのbinding量は95%と低下し、12時間では76%となった。LPS増量にしたがって、そのbirlding量は急激に低下した。 3) 体重250gの雄性Wistar系ラットにLPS 15μg/kg/3時間を投与し、敗血症を作成した。LPS投与12時間前とLPS投与時の2回betamethasone 0.5mg/kgを投与し、ET-1量、ET-1mRNAを検討した。Et-1量はhetamethasone投与群において1時間8pmol/l,2時間 11pmol/l,3時間 16pmol/lと非投与群に比較し有意に抑制されていた。 4) Northern blot(10μg/slot)による肺、腎臓のEt-1mRNAの出現はbetamethasone投与により抑制されていた。
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