1997 Fiscal Year Annual Research Report
実験大腸癌における性ホルモンレセプターの局在とアロマターゼ発現に関する検討
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09770974
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Research Institution | St. Marianna University School of Medicine |
Principal Investigator |
前田 壽哉 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 助手 (20238869)
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Keywords | 大腸癌 / アロマターゼ |
Research Abstract |
本研究は、DMH投与による大腸癌発癌モデルラットをもちいて、性ホルモンが発癌過程における大腸粘膜および大腸癌の増殖能におよぼす影響を検討するとともに、各種ホルモン投与ラットおよび去勢ラットにおけるDMH誘発大腸癌でのアロマターゼおよびレセプターの発現を検討するのが目的である。 本年度は、主にラットへのDMHおよびエストロゲン投与を行い、大腸癌を誘発すること、および、組織中のアロマターゼ活性とP-450_<arom>酵素蛋白濃度を測定し、本実験に備えることを目標とおいた。さらに、実験大腸癌のみならず、ヒト大腸癌組織においても性ホルモンレセプターの測定およびアロマターゼの測定を試みた。 結果、現在ラットへのDMH投与により発癌実験の経過中であるが雌雄での発癌に明らかな差、変化は認めていない。また、組織中のP-450_<arom>酵素蛋白濃度の測定の予備実験の最中である。 ヒト大腸癌組織における性ホルモンレセプターは現在21症例において測定を試みたが、諸家の報告に見るように、極微量のためか存在しないのか判断出来ないが、いまのところ測定不可であり、性ホルモンレセプター測定不可を反映してか、アロマターゼの大腸癌組織中の存在の確認は使得てない。 来年度も、さらに検体を増やし、ラットおよびヒトでのアロマターゼ存在の検討を行っていく。
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