1997 Fiscal Year Annual Research Report
肺癌における微量癌細胞検出による術後再発,転移ハイリスクグループの選別
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09771021
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Research Institution | University of Occupational and Environmental Health, Japan |
Principal Investigator |
大崎 敏弘 産業医科大学, 医学部, 助手 (70248574)
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Keywords | 肺癌 / 微量癌細胞 / micrometastasis / 再発・転移 / 骨髄 / サイトケラチン / p53蛋白 / 14-3-3蛋白 |
Research Abstract |
肺癌における微量細胞の検出を肺癌切除144例を対象として,骨髄,リンパ節,肺静脈血,末梢血を用いて行った。 (1)免疫組織化学染色を用いた骨髄液(BM),肺静脈血(PV),末梢血(PB),リンパ節(pNO-LN)における微量癌細胞の検出:有核細胞を分離抽出後,1症例につき1×10^6個の細胞を抗サイトケラチン18抗体(CK2)を用いた免疫染色APAAP(alkaline phosphatase-antialkaline phosphatase)法により行なった。サイトケラチン陽性細胞(CK_+)検出率はBM;36.8%(53/144),PV;2.2%(2/92),PB;0%(0/112),pNO-LN;34.3%(12/35)であった。pNO-LNは11.4%(4/35)がN1,22.9%(8/35)がN2にstage upした。抗p53抗体(DO-1)を用いたBMの検索では47.7%(21/44)にp53陽性細胞を認めた。抗14-3-3抗体を用いたBMの検索では13.6%(6/44)に14-3-3陽性細胞を認めた。 (2)免疫組織化学染色を用いたリンパ節(pNO-LN)パラフィン包埋標本における微量癌細胞の検出:抗CK抗体CK_+細胞が検出され,28.6%(4/14)がN1,21.4%(3/14)がN2にstage upした。 (3)RT-PCR(reverse transcription-polymerase chain reaction)法を用いた末梢血における微量癌細胞の検出:CK19primerを用いてCK19mRNAを検出した。PB88例中4例(4.5%)にCK19mRNAが検出された。今回の結果より,これらの方法を用いることで,肺癌手術患者に潜在する微量癌細胞(micrometastasis)の検出は可能であると考えられた。現在,微量癌細胞(micrometastasis)の有無と術後再発,転移との関連を検討するために術後経過を慎重にfollow up中である。
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