1998 Fiscal Year Annual Research Report
構造改変したα型血小板由来増殖因子受容体遺伝子トランスジェニックマウスの解析
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09771023
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
隈部 俊宏 東北大学, 医学部・附属病院, 助手 (10250747)
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Keywords | platelec-derived growth factor / receptor / transgenic mouse / glioma / p53 |
Research Abstract |
正常型および変異型PDGFRA(αPDGF receptor)をグリアに発現させたtransgenic mouse(Tg)をそれぞれ2系統作製し、p53ノックアウトマウスとの交配を行い、p53遺伝子発現を欠除し変異型PDGFRAを過剰発現したglioma model mouscの作成を行っている。 1) mutant PDGFRAのTg#13系 まずp53+/-のTgを得る為にp53+/-とTgを交配し、計83匹(オス:メス=37:46)胎仔が得られた。内訳はnormal 18匹、Tgのみ11匹、p53+/-のみ24匹、p53+/-かつTg30匹となっている。 次にp53-/-のTgを得るためにp53+/-とp53+/-のTgを交配させ、現在までに17匹(オス:メス=9:8)の胎仔が得られた。その内訳は、normal5匹、Tgのみ0匹、p53+/-のみ9匹、p53+/-かつTg3匹で、p53-/-かつTgのマウスは得られていない。 上記とは別にp53-/-のTgを得るためにp53+/-のTg同士の交配も行い計23匹の胎仔を確認した。現在スクリーニング中である。 2) mutant PDGFRAのTg#11系 Tgは9匹を維持しており、これらのうち3匹とp53+/-のマウスを交配させているが、未だ胎仔は認められない。 3) normal PDGFRAのTg#36系 まずp53+/-のTgを得る為にp53+/-とTgを交配し、12匹(オス:メス=4:8)の胎仔を得られた。内訳はnormal5匹、Tgのみ2匹、p53+/-のみ0匹、53+/-かつTg5匹であった。 次にp53-/-のTgを得るためにp53+/-とp53+/-のTgを交配させ、計13匹の胎仔が得られた。その内訳は、normal2匹、Tgのみ4匹、p53+/-のみ3匹、p53+/-かつTg4匹で、p53-/-かつTgのマウスは得られていない。この系は1回の出産数が少ない印象を受ける。更にこの系では3匹の死亡例があった。しかし、死亡例はnormalが1匹、p53+/-のみが1匹、p53+/-かつTgが1匹と特徴的な傾向は見られなかった。 4) normal PDGFRAのTg#23系 系の確立およびp53+/-との交配を試みているが、胎仔は未だ確認されない。不妊の系の可娠性がある。
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[Publications] Kumabe T,et.al.: "Amplification of α-PDGF receptor gene lacking an exon coding for a portion of the extracellular region in a primary brain tumor of glial origin" Oncogene. 7. 627-633 (1992)
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[Publications] Kawagishi J.et.al.: "Structure,organization and transoription units of the human α PDGF receptor gene" Genomios. 30. 224-232 (1995)