1998 Fiscal Year Annual Research Report
自発脳磁界の電流密度解析による非侵襲的タスク別言語野同定法の開発
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09771024
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
中里 信和 東北大学, 医学部, 助手 (80207753)
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Keywords | 脳磁図 / 自発活動 / 言語 / 聴覚誘発磁界 / フラクタル / アシタールテスト / 視覚誘発磁界 / 脳腫瘍 |
Research Abstract |
当該年度は,聴覚および視覚による一次反応,二次反応の信号源と,聴覚性言語刺激および視覚性言語刺激による反応との違いに重点をおいた研究を行った.第1に,純音刺激聴覚誘発反応のN100m反応が,これまで一次聴覚野由来とされていたにも関わらず,実際には一次聴覚野よりもわずかに後方で,聴覚連合野にも由来する可能性をとらえ,これを発表した.これによって,聴覚誘発磁界の信号源における左右半球較差を,脳機能の左右差や解剖学的左右差とあわせて論じることが可能となった.第2に視覚誘発磁界においては,N75m反応,P100m反応のみならず,N145m反応さえも一次視覚野由来と考えられる知見を得,これを発表した.これらの比較的遅い潜時ではすでに言語に関する処理が始まっているとも考えられるが,それでもなおかつ一次視覚野が活発に活動している証拠をとらえたことになり,高次脳機能における一次感覚野の重要性を示唆する所見としてとらえられる. さらに当該年度では,広がりを有する脳磁図信号の解析アルゴリズムの開発として,フラクタル等の統計物理学的手法を導入したアルファ波解析と,頭部の解剖モデルに基づいた磁場源推定モデルの開発を行った. 応用面では,脳磁図を用いた非侵襲的な脳機能マッピングに加えて,覚醒手術下における大脳皮質電気刺激による言語機能マッピング法を確立し,手術ナビゲーションシステムとの併用により,脳腫瘍の摘出術や,てんかん外科手術に応用した.
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Ohtomo S,et al.: "Hemispheric asymmetry of the auditory evoked N100m response in relation to the crossing point between the central sulcus and sylvian fissure." Electroencephalogr Clin Neurophysiol. 108. 219-225 (1998)
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[Publications] Kumabe T,et al.: "Two-staged resection of a left frontal astrocytoma involving the operculum and insula using intraoperative neurophysiological monitoring -case report-." Neurol Med Chir(Tokyo). 38. 503-507 (1998)
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[Publications] Chen Z,et al: "Spectral analysis of multichannel MEG data" Fractals. 6. 395-400 (1998)
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[Publications] 菅野彰剛,他: "女性における聴覚誘発磁界N100m信号源の左右差" 脳と神経. 50. 367-371 (1998)
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[Publications] 信田正志: "脳磁場源推定における頭部モデルの影響" 医用電子と生体工学. 36. 352 (1998)
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[Publications] 奥田次郎: "音節刺激による聴覚誘発磁界の信号源" 日本生体磁気学会誌. 11. 224-225 (1998)