1997 Fiscal Year Annual Research Report
脳虚血後早期のMRIによる遅発性神経細胞死の予測に関する研究
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09771032
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
斉藤 延人 東京大学, 医学部・附属病院, 助手 (60262002)
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Keywords | 脳虚血 / 神経細胞死 / ラット / MRI |
Research Abstract |
ラットの一過性中大脳動脈閉塞モデルを用い、虚血中、再開通早期のMRI所見と2週間後の病理組織所見を比較し、MRI所見により梗塞の範囲が予測可能であるか検討することを目的とした。予備実験として遅発性脳梗塞の起こる虚血時間を調べた。300gのオスラットを用い、一過性中大脳動脈閉塞モデルを作成した。ハロセンで麻酔をかけ、人工呼吸器につなぎ、血圧、血液ガス、体温をモニターし、正常範囲にコントロールした。片側内頚動脈をクリップで閉塞し、同時に露出させた片側中大脳動脈を10-0ナイロン系で一時的に閉塞し、一過性中大脳動脈閉塞モデルを作成した。虚血時間は30分、60分とした。14日の再灌流時間の後に灌流固定して脳を取り出し、パラフィン切片を作成してH-E染色した。30分の脳虚血では脳梗塞の発生する頻度が低く、60分虚血の方がよいと考えられた。次いで脳梗塞発生の時間経過を調べるために、60分虚血後1、3、7、14日の再灌流後に脳梗塞の発生を検討した。梗塞の発生はすでに1日目に決定されており、大脳の遅発性脳梗塞の概念は誤りであることが判明した。 ラットのMRI撮影条件については正常ラットを用いて予備実験を行った。遠隔部よりガス麻酔薬の吸入および人工呼吸ができるシステムを作成した。Vrian 7.05Tの動物実験用MRIを用いてspin echo法で脳のT1強調画像、T2強調画像、diffusion強調画像、perfusion imageを撮影した。また、apparent diffusion coefficientを算出し、そのmappingを行った。ラットの固定装置を考察しその画像の精度を上げた。動物実験モデルとしてスナネズミ海馬の遅発性神経細胞死モデルを用いてそのMRI所見を解析する予定である。
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