1997 Fiscal Year Annual Research Report
高頻度経頭蓋磁気刺激法による非侵襲的遺伝子発現は運動機能再建に有効か?
Project/Area Number |
09771049
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Research Institution | 大分医科大学 |
Principal Investigator |
藤木 稔 大分医科大学, 医学部, 講師 (90231563)
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Keywords | 脊髄損傷 / 運動機能障害 / パラメーター / 遺伝子 / ハードウェア |
Research Abstract |
本研究の目的は脊髄損傷モデルを対象に、運動機能障害の改善に最も有効な高頻度磁気刺激のパラメーターと、その背景に発現される遺伝子を検索することにより脊髄損傷の病態を細胞・分子生物学的手法で解析、発現した遺伝子が損傷神経の修復・再構成に及ぼす影響を探る。97年度の研究実績は、技術面からのこのprojectの目的は最適な遺伝子発現を誘発する条件を満たすハードウェアの改良・開発である。「第1回高頻度経頭蓋磁気刺激法に関する国際会議」でもこの問題は今後この領域の研究で重要視されるべき項目であることが確認された。現時点ではハードウェア上の制限から周波数(Hz)、持続時間(秒)、施行回数(train)、施行間隔(分)の各パラメーターは最大、20Hz,5秒、10分以上のコイルの冷却期間をおいて数trainである。これを50-60Hz、数十分間任意の長さの刺激ができるようなハードウェアの開発が最終ゴールである。97年は現有の水冷式磁気刺激装置の動物実験用コイルの仕様変更のみおこない、刺激持続時間をほぼ無限大にまで拡大できた。98年は、刺激条件の検討項目として、周波数(Hz)、持続時間(秒)、施行回数(train)、施行間隔(分)の各パラメーターを変更した組み合わせのグループを下記I〜IV群につき検討する。 動物実験は雌SDラットT8硬膜外アプローチにて、1秒間脊髄を圧迫することでspinal cord crush injuryモデルを形成し、頭部のみの刺激群(I)、損傷部のみの刺激群(II)、両方の刺激群(III)、及び無刺激群(IV)とする。各グループの遺伝子発現の程度と解剖学的・行動学的・電気生理学的な差異との比較を行う。
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