1997 Fiscal Year Annual Research Report
血管柄付同種骨移植において骨癒合後に免疫抑制を中止できるか?
Project/Area Number |
09771091
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
重富 充則 山口大学, 医学部・附属病院, 助手 (30284251)
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Keywords | 同種骨移植 / 血管柄付同種骨移植 / 免疫抑制 / シクロスポリン / 骨癒合 |
Research Abstract |
血管柄付同種骨移植において,確実な骨癒合が得られた後にシクロスポリンによる免疫抑制を中止することにより骨格の支持性を獲得した後に同種移植骨の拒絶が起こった場合の移植骨の動態を検討する目的で,inbred ratを用いて以下の実験を行った. 麻酔下に無菌的にDA ratの右下腿骨2cmを大腿動静脈を血管柄として採取し,同様に麻酔消毒したLewis ratの右膝部を中心として作成した2cmの骨欠損部に移植し骨をキルシュナー鋼線を用いて髄内固定する.移植骨の血管柄を宿主であるLewis ratの膝窩動静脈と吻合する.移植前日から術後8週間毎日宿主であるLewis ratの臀部にシクロスポリン10mg/Kg/dayを筋肉内注射する.術後8週にて骨癒合が良好であることを確認した後,麻酔下に無菌的に大腿骨大転子部から髄内釘を抜釘する.移植後10週目から移植後32週目まで2週ごとにLewis ratの右下肢を軟X線撮影し骨癒合状態と移植骨の形態変化につき検討した. 移植骨は一部骨硬化・吸収像を呈する部も認めるものの骨癒合は保たれ移植側下肢の骨格の支持性は保たれていた.力学的強度の評価としての破断強度測定は今後行う予定である.
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