1997 Fiscal Year Annual Research Report
家兎腸骨における複層性ハイドロキシアパタイトスペーサーの力学的強度と組織所見
Project/Area Number |
09771098
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
坂野 裕昭 横浜市立大学, 医学部・附属病院(整形外科), 助手 (20275027)
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Keywords | ハイドロキシアパタイト / 強度 / 骨親和性 |
Research Abstract |
研究目的:ハイドロキシアパタイト(以下HA)は骨親和性の良好なことが証明されている。しかし、従来のHAは多孔体と緻密体の2種類のみであった。多孔体は骨との結合が得られ非常に有用なHAであり臨床にて良く使用されるが力学的に弱いという弱点があった。今回我々はこの弱点を克服するために表面が多孔体であるが内部は緻密体である複相性のHAを作成し、その骨親和性の確認と力学的強度を調べる。 方法:日本白色種家兎48羽を使用し、両側の腸骨に5×5×13mmの直方体のブロックを使用した。右は複相性のHAを左は緻密体のHAを挿入した。挿入後経時的2,4,6,8,12,24週に屠殺し非脱灰薄切標本を作成し、新生骨形成を調べた。さらに同時に力学試験機を用いて腸骨とHAの引っ張りテストを行い、骨との結合力を測定し、比較検討した。 結果:現在術後8週間までの結果では新生骨は術後2週より出現し経時的に増大し術後6週には架橋構造を認めた。周長比は2週で平均17%、4週で22%、8週で36%と経時的に増加していた。力学的には緻密体に比較し経時的に有意に増加した。挿入後8週で1.5Nmと骨との結合が得られた。 方針:今後、挿入後48週までにの変化を経時的に調査し力学的な強度の変化を調査するとともに、力学試験を現在の引張テストに加えひねりや圧縮の強度テストも行う予定である。
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