1997 Fiscal Year Annual Research Report
脳虚血-再灌流がDNAと転写調節因子の結合に及ぼす影響
Project/Area Number |
09771169
|
Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
諸岡 浩明 長崎大学, 医学部附属病院, 講師 (70230175)
|
Keywords | 虚血-再灌流 / 転写調節因子 / SAPK / JNK / 体温 |
Research Abstract |
虚血-再灌流によって転写調節因子の結合が増強するかどうか 1.体重約250-300gのラットをイソフルレン麻酔下に気管内挿管、調節呼吸を行い、マイクロクリップを用いた両総頚動脈の一時閉塞と脱血による低血圧により脳虚血を作成する。虚血前、10分の虚血後再灌流0分、5分、20分、60分において前脳を摘出する。摘出した脳をホモジナイズした後、核抽出液を得る。2.〔γ-^<32>P〕-ATPでラベルしたNF-κB、ATF-2などの共通配列を持つDNAプロープを作成し、核抽出液と混合する。4%アクリルアミドゲルを用いてゲルシフトを行う。3.泳動が終了したゲルを、乾燥させ、超低温槽(EBARA・ESL-160A)を用いて、-80°Cにて一晩X線フィルムに露光する。X線フィルムを現像し、デンシトメトリーを用いて目的のバンドを比較する。 以上について、現在検討中である。合わせて、虚血-再灌流において、転写調節因子の結合を調節していると考えられている、SAPK/JNK Assayを、ラット腎の虚血-再灌流モデルを用いて行っている。ペントバルビタール麻酔下に、マイクロクリップを用いて、左腎動静脈尿管を同時に閉塞する方法による虚血虚血-再灌流により、SAPK/JNK Activityが、亢進することは追試できた。また、高体温によりSAPK/JNK Activityが、亢進することも確認でき、現在、虚血-再灌流時のSAPK/JNK Activityにおよぼす異なる体温の影響について検討を重ねている。今後は、熱ショック蛋白についての検討も行う計画である。
|