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1997 Fiscal Year Annual Research Report

逆転写PCR(RT-PCR)法による、生体内における尿路上皮癌細胞検出法の開発

Research Project

Project/Area Number 09771205
Research InstitutionTokyo Medical and Dental University

Principal Investigator

藤井 靖久  東京医科歯科大学, 医学部, 助手 (70282754)

Keywords尿路上皮癌 / 逆転写PCR(RT-PCR) / サイトクラテン20 / 診断
Research Abstract

膀胱癌株細胞を用いた実験的検討 ヒト膀胱癌株細胞3種からtotal RNAを抽出し,逆転写ポリメラーゼチェイン反応(RT-PCR)法にて,Cytokeratin(CK)20mRNAの発現をみた.PCRは,特異性,感受性を向上させるため,二組のプライマーにより,PCRを連続して2回行う方法(nested PCR)を行った.その結果,何れの膀胱癌細胞もCK20 mRNAを発現していることがわかった.次に健常者20例の血液から,顆粒球細胞(末梢血中の癌細胞は顆粒球層に含まれるといわれているため)を分離し,RNAを抽出後,RT-PCR法にてCK 20 mRNAをみたところ,何れもCK 20は発現していなかった.さらに本方法の感度をみるために,健常者の顆粒球10の7乗個に,膀胱癌株細胞を一定の割合(0,10,100,1000,1000,10000個)で混ぜた検体において,RT-PCR法を行ったところ,膀胱癌細胞10個という非常に少数での検出が可能であった.
臨床材料での検討 手術により採取した尿路上皮組織,尿路上皮癌組織からRNAを採取し,CK 20 mRNAの発現をみたところ,全ての例で陽性であった.次に尿路上皮癌患者から,末梢血を採取し,顆粒球層(癌細胞が含まれる)の細胞おにおけるCK 20 mRNAの発現をみた.CK 20 mRNAが陽性であったのは,表在性尿路上皮癌患者11例中0例,臨床的に転移のない浸潤癌患者8例中2例(25%),転移のある患者では5例中4例(80%)であった.
以上より,本方法により,末梢血中の膀胱癌細胞の存在を高い感受性,特異性で検出できるようになったと思われる.表在性癌患者の末血中には癌細胞はみとめられないものの,浸潤癌患者においては臨床的な転移のない場合も血中に癌細胞が存在している例があり,転移を有する例では高率に存在していることが示された.

URL: 

Published: 1999-03-15   Modified: 2016-04-21  

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