1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09771244
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Research Institution | Kinki University |
Principal Investigator |
紺屋 英児 近畿大学, 医学部・附属病院, 助手 (90278705)
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Keywords | 尿路結石 / 遺伝子治療 / MDCK細胞 / osteopontin(OPN) / antisense oligonucleotide / アンチセンスDNA法 / OPN-mRNA |
Research Abstract |
平成9年度は、アンチセンスDNA分子の合成および精製を行うとともに、MDCK細胞を用いた実験系でosteopontin(OPN)-mRNAの発現がどの程度抑制されるかについて検討した。 MDCK細胞よりtotal RNAを抽出して、Rapid Amplification of cDNA End法によりMDCK細胞内OPNの塩基配列を決定した。塩基配列をもとにmRNA以下の翻訳レベルを抑制させるantisense oligonucleotide、それに対するsense oligonucleotideをATGを含む66baseから20塩基作製した。2×10^6cellsのMDCK細胞をconfluentまで培養後、遺伝子導入試薬DOTAPとantisense oligonucleotide、sense oligonucleotideをそれぞれ加え10時間培養した。その後OPNの発現抑制を蛍光抗体法で確認した。OPN蛋白発現はantisense oligonucleotide投与にて20μM以上の濃度で抑制された。遺伝子レベルで特異的にOPNのみの発現を抑制することにより結石形成は抑制され、将来的に遺伝子治療へと発展するものと考えられる。 平成10年度は、アンチセンスDNA分子を結石形成ラットに投与し腎OPN-mRNAの発現に与える影響について検討するとともに、結石形成ラットの腎組織切片標本を作製する準備も始める。
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