1997 Fiscal Year Annual Research Report
卵巣癌の浸潤促進に関与する接着分子を介した細胞内情報伝達機構の解析
Project/Area Number |
09771269
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
那波 明宏 名古屋大学, 医学部, 助手 (90242859)
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Keywords | フィブロネクチン / MMP-9 / FAK / phosphorothioate antisense oligo |
Research Abstract |
卵巣癌細胞株SA-OV(NOM1)において、フィブロネクチン(FN)刺激に伴うp125^<FAK>のチロシンリン酸化の変化を検討したところ、約5倍にリン酸化が亢進していた。そこで、実際にFNによるMMP-9分泌亢進に至るシグナル伝達経路にp125^<FAK>が関与しているのかを調べるためにFAK phosphorothioate antisense oligonucleotideを設計し、NOM1細胞でのMMP-9分泌に対する影響について検討した。20μMのFAK phosphorothioate antisense oligonucleotideをelectroporation法によりNOM1細胞に導入後、24時間にてp125^<FAK>の発現は完全に抑制されたが、FAK phosphorothioate sense oligonucleotide導入ではp125^<FAK>の発現はmocked treatedのレベルであった。さらにこれらoligonucleotide導入細胞をFN刺激したところ、FAK phosphorothioate antisense oligonucleotide導入細胞においてMMP-9分泌が90%抑制された。この結果から、p125^<FAK>は、FNによるMMP-9分泌亢進に至るシグナル伝達経路に関与していることが示唆された。
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Research Products
(1 results)