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1997 Fiscal Year Annual Research Report

内耳におけるイオンチャネルの遺伝子発現および局在に関する研究

Research Project

Project/Area Number 09771324
Research InstitutionHirosaki University

Principal Investigator

藤田 繁俊  弘前大学, 医学部・附属病院, 助手 (70261451)

Keywords内耳 / トランスポーター / PCR / 神経伝達物質 / イオンチャネル
Research Abstract

内耳においてどのようなイオンチャネルが存在し、また、どのように機能しているかを分子生物学的手法を用いて検討した。具体的には、新たにクローニングされた電位依存性Kチャンネル(Kv7.1)のラット内耳における発現をin situ hybridization法を用いて検討した。ラット側頭骨より摘出した蝸牛や、前庭神経節の凍結切片を作製し、digoxygeninを用いて標識(non-RI)したKv7.1cRNAプローブを組織上で反応させ、さらにアルカリホスファターゼ標識抗digoxygenin抗体にて可視化した。蝸牛ラセン神経節細胞と前庭神経節細胞におけるKv7.1mRNAの発現率は、各々約60%、30%であった。ラセン神経節細胞はI型細胞とII型細胞に分類されているがKv7.1mRNAの発現率はこれとは異なった比率であり、ラセン神経節細胞ではKv7.1の有無で機能的にも異なった役割を担っている可能性が示唆された。モルモットでは一つの内有毛細胞に約20個の求心性神経終末が存在しすると報告されており、一つの内有毛細胞の刺激が複数のラセン神経節細胞(Kv7.1(+)とKV7.1(-))に伝達されている可能性が考えられる。すなわち、末梢レベルで音刺激による反応をコントロールしている可能性も考えられた。Kv7.1が聴覚伝導や、前庭機能にどのように関与しているかは明らかではないが、重要な機能を狙っている可能性が考えられた。
また、内耳における求心系神経伝達物質はグルタミン酸、遠心系神経伝達物質はアセチルコリン、GABAが有力であるが、そのトランスポーターに関してはほとんど明らかにされていないのが現状である。そこでトランスポーターについて内耳において発現しているか否かをRT-PCR法にて現在検討している。

URL: 

Published: 1999-03-15   Modified: 2016-04-21  

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