1998 Fiscal Year Annual Research Report
頭頸部癌における癌抑制遺伝子、特にp16-Rb系列の遺伝子異常の解析
Project/Area Number |
09771325
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
松浦 一登 東北大学, 医学部・附属病院, 助手 (70271947)
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Keywords | polymorphic marker / prognostic factor / LOH / tumor suppressor gene / head and neck cancer |
Research Abstract |
【対象及び方法】 150例余の頭頸部癌(扁平上皮癌)患者の手術摘出標本および血中リンパ球よりDNAを抽出し[γ-^<32>P]で標識したプライマーでPCRを行い電気泳動後オートラジオグラフィーにより結果を得た。 【結果】 1) 3p21、9p21領域の遺伝子欠損 D3S1067、IFNA、D9S171を用いて評価可能であった90例のうち41例(46%)にLOHが認められた。症例を再発・非再発群とに分けると再発例で22例中17例(77%)、非再発例で68例中24例(35%)と再発群でLOHの頻度が有意に高かった。 2) 部位別の検討 喉頭癌48例、下咽頭癌28例、口腔癌47例について評価可能であったものは、それぞれ29例、15例、26例で、3p21、9p21領域のLOHが認められたのは各々15例(52%)、9例(60%)、10例(38%)であった。LOH陽性群とLOH陰性群についてKaplan-Meier法を用いて2群間の生存率を比較すると、喉頭癌や下咽頭癌においてはLOH陰性群での生存率が有意に高かった。しかし、口腔癌ではLOHの有無による生存率の差は認められなかった。 【考察】 3p21および9p21領域の遺伝子欠損はTNM分類などとは独立した予後因子であり、upperaerodigestivetractの扁平上皮癌の短期予後に関与していると思われた。これらの領域の遺伝子欠損と予後との関係では原発巣の部位により差が生じており、特に下咽頭癌では非常に関わり合いが強く、治療法の選択に重要な情報を与えてくれると考えられた。今後は頭頸部癌においてしばしば認められる重複癌症例について更に詳細な検討を行うことが、この領域の癌発生のメカニズムを探るヒントになると思われた。
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[Publications] KAZUTO MATSUURA et al.: "Loss of Heterozygosity of Chromosome 9p21 and 7q31 is Correlated with High Incidence of Recurrent Tumor in Head and Neck Squamous Cell Corcinoma" ANTICANCER RESEARCH. 18・1A. 453-458 (1998)
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[Publications] K.MATSUURA et al.: "Loss of heterozygosity of chromosome 3p and 9p in head and neck squamous cell carcinoma and its prognostic implication" 1st World Congress on Head and Neck Oncology(proceedings). 1225-1229 (1998)