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1997 Fiscal Year Annual Research Report

マウス内耳発生における神経突起反発因子発現の解析

Research Project

Project/Area Number 09771352
Research InstitutionOsaka University

Principal Investigator

三代 康雄  大阪大学, 医学部, 助手 (00263260)

Keywords内耳発生 / 前庭神経 / 聴覚神経 / コラプシン / セマフォリン / マウス / 成長円錐
Research Abstract

前庭神経節とラセン神経節は末梢性には内耳の感覚細胞に特異的に神経突起を伸長後シナプスを形成し、中枢性には脳の特異的な核に神経突起を伸長しシナプス形成することにより一次聴覚伝導路を形成するがその分子メカニズムはほとんど不明である。コラプシンは鶏の知覚神経節の成長円錐を退縮させる脳内分子として1993年に単離されたが、その後の研究から無脊椎動物および脊椎動物に広く保存され、いくつかのファミリー分子が存在し、複雑な神経回路形成に軸索反発分子として重要な役割を有すると考えられている。私達は胎生早期のマウスの耳胞に強く発現するコラプシンのファミリー分子M-SemaKを同定したので、M-SemaKが聴覚神経回路形成に果たす役割を明らかにするために、M-SemaKの発現パターンを検討した。様々なステージのマウス胎児の耳胞ならびに発達過程における平衡・聴覚器の標本を作製し、in situ hybridization組織化学を行なった。胎生10日マウス耳胞の一部にM-SemaKのmRNAが発現し、胎生11・12日では耳胞から形成され始めた内リンパ嚢と卵形嚢に発現が見られたが、球形嚢では発現が見られなかった。胎生14日から三半規管や蝸牛官が分化し出生直後では平衡覚・聴覚器の形成はほほ完成するが、前庭神経節に中等度の発現が、蝸牛神経節には強い発現が見られた。また、半規管上皮、卵形嚢などの平衡覚器上皮に発現したが、蝸牛官上皮には発現がみられなかった。さらに半規管上皮や卵形嚢上皮の内では膨大部以外の上皮に発現が見られた。前庭神経節からの神経突起は前庭器官の膨大部に伸長後、前庭器官上皮に存在する感覚細胞と特異的にシナプスを形成することから、M-semaKが前庭神経節からの神経突起伸長に抑制的に作用する可能性が示唆された。今後さらにM-semaKが前庭神経節の成長円錐に作用を示すかどうか検討を加える予定である。

  • Research Products

    (1 results)

All Other

All Publications (1 results)

  • [Publications] Hitomi Kurinami: "The distributions of collapsin members,M-SemaF and M-semaG,in the developing mouse nervous system." Neuroscience Research,Supplement. 21. S139 (1997)

URL: 

Published: 1999-03-15   Modified: 2016-04-21  

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