1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09771364
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Research Institution | 大分医科大学 |
Principal Investigator |
重見 英男 大分医科大学, 医学部, 助手 (50271135)
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Keywords | エンドトキシン / リゾチーム / コラゲナーゼ |
Research Abstract |
滲出性中耳炎の病体におけるサイトカインの役割を検討するために、滲出性中耳炎患者62耳から採取された中耳貯留液のIL-1B,TNF-a,IL-6,IL-8の濃度をELISA法を用いて測定した。中耳貯留液は肉眼的に粘液性に分類し、さらに細胞成分により好中球優位型、リンパ球優位型、細胞成分が乏しい型に分類した。中耳貯留液を希釈遠心ののち、上清はサイトカインELISAに供し、沈渣はRT-PCRを行うためにRNAを抽出した。なお上清中のエンドトキシン濃度、そしてリゾチームおよびコラゲナーゼ活性も測定し、サイトカイン濃度と比較した。IL-1B,IL-8、エンドトキシン濃度、そしてリゾチームおよびコラゲナーゼ活性はすべて漿液性貯留液よりも粘液性貯留液が高く、好中球優位型で有意に高値を示した。また、IL-1B,IL-8とエンドトキシン濃度の間には相関関係が認められた。さらに、IL-6とIL-8の牽出率はRT-PDRよりもELISAの法が高く、これらサイトカインが中耳貯留液中の延焼細胞のみならず中耳粘膜からも産生されることが示唆された。これらの結果から、中耳貯留液中のサイトカイン産生はエンドトキシンにより誘導され、これらが中耳貯留液の遷延化に関わっていることが示唆された。
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Research Products
(1 results)