1997 Fiscal Year Annual Research Report
破骨細胞の骨吸収サイクルに関する経時的、細胞形態学的解析
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09771505
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
後藤 哲哉 九州大学, 歯学部, 助手 (70253458)
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Keywords | 破骨細胞 / 形態変化 / 位相差顕微鏡 / サブスタンスP / カルシトニン |
Research Abstract |
破骨細胞は個々に骨吸収サイクルをもっており、骨吸収サイクルに伴って形態変化を生じることが知られている。しかしながら、どのようなものがその形態変化に影響するのかはよくわかっていない。そこで、新生ラットより分離した破骨細胞をHEPES緩衝培養液を用い、37℃に保たれた保温箱内で位相差顕微鏡下で経時的に形態変化を調べた。また、培養液中に神経ペプチドであるサブスタンスPならびに対照としてカルシトニンを加えた場合どのような形態変化を生じるのかを検索した。培養液中に10^<-8>MサブスタンスPもしくは50mU/mlカルシトニンを培溶液に添加した結果、カルシトニン添加時には添加後5分で細胞の収縮が生じ平均約15%の面積の減少が見られた。一方、サブスタンスP添加群では添加後約15分で約4%の面積の増加が認められた。また、サブスタンスP添加群では細胞内に空胞の出現が認められた。破骨細胞にはサブスタンスPレセプターが存在することが知られており、今回のサブスタンスP添加時にみられた細胞の伸展はサブスタンスPレセプターを介して生じたものと考えられる。また、プロテインキナーゼCの活性促進剤であるホルボールエステルを同様に破骨細胞に添加した場合、細胞の伸展と空胞の出現が認められている。これらの結果より、サブスタンスPは破骨細胞の表面にあるサブスタンスPレセプターに結合し、プロテインキナーゼCを活性化させることにより細胞の伸展と空胞の出現が生じたものと考えられた。
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