1997 Fiscal Year Annual Research Report
シェ-グレン症候群唾液腺におけるアポトーシス:Fas/Fasリガンド系によるICEファミリーの活性化
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09771506
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
柴田 恭明 長崎大学, 歯学部, 助手 (80253673)
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Keywords | シェ-グレン症候群 / アポトーシス / Fas / Fasリガンド / ICE |
Research Abstract |
われわれはこれまでに、SS唾液腺の消失はアポトーシスによるものであり、これにFas/Fasリガンド系がオートクライン、あるいはパラクラインに関与する可能性をしめてきた。 今回の研究では、(1)Fas発現細胞において、アポトーシスシグナルの伝達経路は活性化されているのか、(2)Fasリガンドは、唾液腺実質細胞、CD8陽性T細胞、のどちらか一方に、あるいは両方に発現しているのか、を明らかにすることを目的としている。さらに最終的に、「SS唾液腺においてFas/Fas リガンド系を介したアポトーシスがin vivoで機能しているか」を検索するため、(3)Fas/Fasリガンド、TUNEL法をパラメータとして、in vivoでの実験に最適なモデルマウスを選択することも目的としている。(1)については、T-Tダイマー化した、ICEmRNAに相補的なオリゴDNAをプローブとしたIn situハイブリダイゼーションによって、また、(2)についてはCD8、UCHL-1等の抗体をもちいた免疫染色およびTUNEL法によって検索中である。(3)については、マウス唾液腺導管を結紮することによりアポトーシスが誘発されることがしられているので、同モデルをもちいた実験を推し進めている。また、これにさきだち、ヒト非特異的慢性耳下腺炎のパラフィン連続切片にFas/Fasリガンド免疫染色およびTUNEL法を施行したところ、シェ-グレン症候群唾液腺炎とほぼ同様の結果がえられた。このことから、同モデルは、非特異的慢性唾液腺炎とシェ-グレン症候群のアポトーシスシグナル経路の比較にも利用できることを示唆している。
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Research Products
(1 results)