1998 Fiscal Year Annual Research Report
Heat shock proteinによるアポトーシス回避に関する研究
Project/Area Number |
09771511
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Research Institution | Health Sciences University of Hokkaido |
Principal Investigator |
安彦 善裕 北海道医療大学, 歯学部, 講師 (90260819)
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Keywords | 口腔癌 / 培養 / ストレス / heat shock protein / アポトーシス / 細胞周期 / 遺伝子発現 / 遺伝子導入 |
Research Abstract |
口腔扁平上皮癌由来細胞株-SASと骨肉腫由来細胞株-Kikuのheat shock protein(hsp)27の発現はほとんど認められなかったことから(第40回歯科基礎医学会、第87回日本病理学会で発表)、その発現を増強するためにhsp27の遺伝子導入を行った。リン酸カルシウム法によるhsp27の遺伝子導入を試み、RT-PCR法およびwestern blot法により安定したhsp27の発現が確認された。この細胞に熱ストレスを加えた結果、遺伝子導入を行っていないSASとKikuは熱ストレス41〜43℃では、細胞増殖抑制効果が観察され、同時に細胞の一部はアポトーシスになっていたのに対し、hsp27遺伝子導入をしたものでは、同じ温度でのアポトーシスがわずかであり、44℃以上では急激にネクローシスに陥ることが明らかとなった。また、熱ストレスによる細胞増殖抑制時には、cyclin dependent kinaseであるp21/waf-1,p27/kip-1の発現増強が観察された。以上のことから、heat shock protein、特にhsp27にはSASとKikuの熱ストレスによるアポトーシスの回避機構としての役割のあることが示唆された。温熱療法によってアポトーシスに陥りにくい癌細胞のなかにはhspの発現の強いものがあるものと考えられ、癌の温熱の前処置としてhspの発現を調節することで、さらに高い効果を得れるものと考えられた。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Yoshihiro Abiko et al: "Localization of p21/waf-1/cip-1 mRNA at the terminal differentiated stage in rat dental tissues" Acta Histochem.Cytochem.31(3). 243-246 (1998)
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[Publications] Yoshihiro Abiko et al: "Basaloid-squamous cell carcinoma of the oral mucosa:Report of two cases and study of the proliferative activity" Pathology International. 48. 460-466 (1998)
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[Publications] 三田村治郎ら: "in vivo および in vitroにおけるp21/waf-1の口腔上皮分化への関与について" 日本口腔粘膜学会雑誌. 4(1). 63-68 (1998)
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[Publications] Masaki Shimono et al: "Homeostasis and regeneration of the periodontal ligament" Oral Med Pathol. 3. 1-12 (1998)