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1997 Fiscal Year Annual Research Report

口腔扁平苔癬の病態発現における上皮細胞間接着機構の解析

Research Project

Project/Area Number 09771563
Research InstitutionTohoku University

Principal Investigator

菅原 由美子  東北大学, 歯学部附属病院, 助手 (30235866)

Keywords口腔扁平苔癬 / デスモソーム / デスモグレイン / デスモコリン / WGA
Research Abstract

口腔扁平苔癬は、難治性の慢性炎症性疾患であり、長い経過中には悪性化することもあり臨床上きわめて重要な意味をもつにもかかわらず、その病因および発生機序は不明である。そこで我々は、口腔扁平苔癬の病態を明らかにすることを目的として、細胞表層の糖鎖構造について、その糖鎖と特異的に結合するレクチンを用いて組織化学的に検討した。その結果、コムギ胚芽レクチン(WGA)が、光顕所見では細胞間橋に特徴的な染色像を示した。細胞レベルでは、共焦点レーザー顕微鏡所見では細胞間橋のWGA結合性が低下し、電子顕微鏡(TEM)所見ではデスモソームのWGA結合性が低下していることを報告した。そこで今回は、デスモソームの構成糖蛋白であり、かつ細胞接着分子であるデスモソームカドヘリン(デスモグレインとデスモコリン)に着目し、口腔扁平苔癬の病態発現機序を解明することを目的とした。
方法は、臨床的に口腔扁平苔癬と診断された患者の頬粘膜生検材料を用い、10%中性ホルマリンにて固定後、パラフィン包埋後、薄切切片を作成し、HE染色およびデスモグレイン(DG2、DG1+2)とデスモコリン(DC1, DC3)を用いた免疫染色を行い光顕観察した。
結果は、正常粘膜と比較し口腔扁平苔癬の有棘層下層のデスモソームおいてデスモグレイン(DG1)の結合に変化が認められ、過角化と棘細胞症および細胞浸潤などの組織変化と相関しており、口腔扁平苔癬の病態によりデスモソームにおける構成糖蛋白の質的変化が起きていることが示唆された。今後、免疫電顕の手法を用いてTEMにてデスモソームの構成糖蛋を細胞レベルで検索する予定である。

URL: 

Published: 1999-03-15   Modified: 2016-04-21  

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