1997 Fiscal Year Annual Research Report
免疫抑制剤投与患者の歯周病の臨床的病態調査と管理システムの確立
Project/Area Number |
09771612
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
中川 政嗣 岡山大学, 歯学部, 助手 (80243468)
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Keywords | 歯周病 / 免疫抑制剤投与患者 / 臨床的病態調査 |
Research Abstract |
本研究の目的は免疫抑制剤投与患者の歯周病の臨床的病態調査を行い、移植前後の一貫した治療と管理の中から管理システムを確立していくこと、生体防御機能の低下した患者サイドから歯周病発症のリスク因子を検証することとした。 その中で平成9年度の研究課題は、免疫抑制剤投与患者専門外来の設置、歯周病についての臨床検査および患者の口腔内管理である。 免疫抑制剤投与患者専門外来の設置については、当院第二総合診療室で当科所属の臨床経験6年目を主体とし、免疫抑制剤投与患者専門に常時対応できる体制をとった。主として受診患者は、移植等を直前にした患者であり、早急な口腔内管理と治療が必要なためである。これまでの受診患者数は、non-Hodgkinリンパ腫8名、骨髄性白血病3名、抗癌剤使用患者3名を主とする計18名である。 歯周病についての臨床検査は、全顎のレントゲン診査、全顎のポケット深さおび出血・排膿・動揺の診査、歯周ポケットの細菌検査および各歯周病関連細菌に対する血清IgG抗体価の測定を中心に行った。歯周治療が必要な患者については、できる限り、歯科治療前後において感染源除去の判定のため歯周ポケットの細菌検査および各歯周病関連細菌に対する血清IgG抗体価の測定を行った。 患者の口腔内管理として口腔内感染源の徹底した除去を主眼とし、歯周病治療だけでなく感染根管治治療、齲蝕治療も同時に行った。 患者が当外来受診後多大なる治療を有することが多い。これは患者自身が口腔内の現状について認識していないこと医科からの紹介が直前であることに起因する。すなわち、今年度の研究活動から歯科医療および治療に対する関心の低さが改めて浮き彫りになった。歯科界における医療活動と広報活動を積極的に押し進める必要がある。
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Research Products
(1 results)
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[Publications] K.Takayuki: "Host defensive,immunological,and microbiological observations of an early-onset periodontitis patient with virus-associated hemophagocytic syndrome." J.Periodontol.68・12. 1223-1230 (1997)