1998 Fiscal Year Annual Research Report
歯周組織の再生における線維芽細胞の表現型の変化に関する研究
Project/Area Number |
09771623
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
安部 達也 九州大学, 歯学部, 助手 (80271112)
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Keywords | 線維芽細胞 / アルカリホスファターゼ / コラーゲン線維 |
Research Abstract |
歯周炎に罹患した歯肉では結合組織の破壊の結果、線維芽細胞はコラーゲン線維との接触を喪失し、強いアルカリホスファターゼ(ALP)を発現している。今回、コラーゲン線維との接触の喪失とALP発現との関連を理解するため、ヒト健常歯肉由来線維芽細胞のmitogen deprivationによるALP誘導応答に及ぼすcollagen fibrilsの影響について調べた。細胞をpolymerized type I collagen ge1s上および内で培養するとserum deprivationによるALP発現の誘導が抑制された。ALPを発現している細胞をpolymerized collagenに付着させるとALPの発現は低下した。その他の基質-fibronectin,vitronectin,fibrinogen,monomeric type Icollagen,heat-denatured type I collagen,gelatin-ではserum deprivationによるALP発現の誘導がみられた。以上の結果から、type I collagen fibrilsとの接触はヒト歯肉線維芽細胞のALP発現を抑制することが示された。従って、歯周炎罹患部での歯肉線維芽細胞のALP発現はコラーゲン線維との接触を喪失の結果であると推察された。
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