1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09771648
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
内田 貴之 日本大学, 松戸歯学部, 助手 (40256897)
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Keywords | 顎機能異常 / 重心動揺分析システム / スプリント |
Research Abstract |
顎機能異常者がどのような付随症状を認めているかを確認するために,口腔診断科を受診する患者について検討を行った。 平成9年4月から平成10年2月までの11ヶ月間に顎機能異常を主訴に口腔診断科を来院した患者数は,男性85名(平均31.51歳),女性254名(平均32.75歳)の計339名であった。主訴が顎機能異常の3大症状である疼痛,雑音および運動障害の何れかで,特に全身症状を問診までは訴えない者が309名,主訴として3大症状以外を訴える者が30名であった。特に主訴として全身症状を訴える患者は,頭痛および肩こりが2名,腰痛が2名であった。また,問診時に付随症状として確認した全身症状を認める者は172名であり,“肩こり"が最も多く115名,次いで“首がこる"が75名,“頭痛"が39名,“耳鳴"が24名,“腰痛"が7名であった。また、これらの症状を重複して認める者は86名,いずれかの症状を単独で認める者が86名で,半数の患者が付随症状を重複して認めていた。 当科における顎機能異常者に対する治療内容は,保存療法を行うことを主とし,パンピングと外科療法は行っていない。そのため,治療内容としては,オクル-ザルスプリント,ならびに生活習慣指導を行っている。付随症状の治療成績としては,特に頭痛の軽減を認めた患者が多く,これは生活習慣指導によりクレンチングの現象によるものと考察している。 現在,簡便に診療室において重心位置の動揺を計測するシステムを,データ解析ソフトとともに業者と作成したので,システムの特徴を把握するため,テストを行っている。システムの特徴をつかみ次第患者の重心動揺と保存療法の結果の解析を開始する予定である。
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