1997 Fiscal Year Annual Research Report
クラスプ義歯の機能時における支台歯と義歯の動態解析に関する研究
Project/Area Number |
09771670
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
三浦 美文 北海道大学, 歯学部, 助手 (50229647)
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Keywords | Rhラスプ義歯 / リジッドサポート / コ-ヌステレスコープ / エーカース / プロキシマルプレート / 板状アーム / 近心インターロック |
Research Abstract |
765欠損の下顎片側遊離端欠損症例を想定した金型模型に,欠損歯槽骨部分を即時重合レジンにて作製し,擬似歯根膜と擬似粘膜をシリコーン印象材を用いて付与した.支台歯は有根型金属歯でありその歯冠部は6度のコ-ヌス角を有しており,各種の前処置を施されたクラウンをネジ止めする構造としてコ-ヌステレスコープおよび種々のクラスプの装着を可能にした.支台装置は白金加金にてそれぞれ3組,連結装置はコバルト・クロム合金にて1個作成した.支台装置としてエーカースクラスプを選択し,コンベンショナルとクラスプの連結強度を向上できるとされているプロキシマルプレート,板状アーム,近心インターロックを単独あるいは複合してコンベンショナルに付加したもの計6種類を作製し,その6種類のクラスプが装着されるクラウンを金銀パラジウム合金にてそれぞれ1個づつ作製した.コントロールとしてリジッドサポートを達成できるとされているコ-ヌステレスコープを作製した.連結装置と支台装置はネジ止め可能な構造とすることで各種支台装置の交換を可能にした.支台歯歯根部の負担圧を測定するために金属歯根周囲に改良型圧力センサーを,義歯床の変位量測定のために非接触型変位センサーを設置し,それぞれのセンサーから得られた信号をダイナミックデータロガーにて同時変換し,歯根部負担量と義歯床部変位量として求めた.現在,予備実験により圧力センサーの繰り返し荷重に対する感度も良好と判断されたため,繰り返し荷重装置の作製を進めていると同時に,繰り返し荷重に先立ち垂直1点定荷重による動態を分析中である.今後,近遠心および頬舌側からの斜め45度荷重を負荷しどの構成要素がどのような機能力に有効であるかを分析した後に,動的荷重条件である繰り返し荷重での義歯の動態の分析へ進む予定である.その結果を今後のRクラスプ義歯の設計指針とする.
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