1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09771726
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
瀧澤 朋章 日本大学, 歯学部, 助手 (40291710)
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Keywords | 無歯顎者 / 咬合力の方向 / 咬合高径 |
Research Abstract |
無歯顎者における総義歯装着時の顎顔面形態と下顎運動との関連性について解明することを目的とし、Normal face群に相当する被験者8名で側貌顎顔面形態を分析し、咬合高径を変化させた場合の垂直方向クレンチング時の咬合力の方向を計測し、これらと顎顔面形態との関連性を検討した結果、以下の結論を得た。 1.咬合力の方向θでは、100および50%MCともに、有意な負の相関がAr-Go-Me、SN-MPおよびSN-OPに認めた。咬合力の方向θ'では有意な正の相関がAr-Go-Me、SN-MP、SN-OPおよびMP-OPに認めた。 2.咬合力の方向(θおよびθ')歯、100および50%MCともに咬合高径が増加するに従い、小となる傾向であった。100%MCにおける咬合力の方向は、すべての咬合高径において、50%MCのそれらと有意差を認めなかった。 3.総義歯装着者の咬合力の方向は、すべての指定範囲で健常有歯顎者と有意差を認めた。 以上のことから、総義歯装着者は、Normal face群に属する健常有歯顎者に比較し、側貌顎顔面形態の咬合力の方向により密接な関連性があり、咬合力の方向は前方に傾斜しており、咬合高径が増加するに従い前方に傾斜する結果、総義歯調製時において適切な咬合平面および咬合高径の設定は、極めて重要であることが示唆された。
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