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1997 Fiscal Year Annual Research Report

癌の転移におけるマクロファージの役割に関する研究

Research Project

Project/Area Number 09771741
Research InstitutionTohoku University

Principal Investigator

新田 康隆  東北大学, 歯学部附属病院, 助手 (80250794)

Keywordsマクロファージ / リポソーム製剤 / IL-12 / LPS
Research Abstract

1) Dichloromethylene bisphosponate (CI2MBP)を封入したリポソーム製剤を作成、マウス尾静脈から投与し、肝臓を摘出した。マクロファージ系細胞のモノクロール抗体であるF4/80で免疫組織染色をしたところ、肝臓においてマクロファージ系細胞が完全に消失した。
2) IL-12およびLPSを予め腹腔内投与し、肝転移性腫瘍細胞RL♂1を尾静脈から接種したところ、いづれの群においても対照群と比較して著明な延命効果を認めた。また、腫瘍細胞接種後14日目に肝臓を摘出し、その重量を測定したところ、対照群が平均3.01gと肝転移により腫大していたのに対し、IL-12投与群は1.63g、LPS投与群は1.77gと著明な肝転移抑制効果を認めた。
3) IL-12の主な作用として、インターフェロン_γ(IFN_γ)の産生が知られている。CI2MBP-リポソーム投与群、非投与群にIL-12およびLPSを腹腔内投与し、血清中のIFN_γをELIZAキットで測定したところ、リポソーム非投与群ではIL-12およびLPSいづれにおいても著明なIFN_γ産生の亢進が認められた。一方、リポソーム投与群、すなわちマクロファージ系の細胞を除去した群ではIL-12投与ではIFN_γの産生の亢進を認めたが、LPS投与では全く検出できなかった。
4)リポソーム投与群、非投与群におけるLPS, IL-12の抗腫瘍効果を生存日数で比較検討した。リポソーム非投与群ではLPS, IL-12いづれにおいても抗腫瘍効果が認められた.リポソーム投与群ではIL-12投与で抗腫瘍効果を認めたがLPS投与群では全く認められなかった。
以上の結果からLPSの抗腫瘍効果は、マクロファージ系の細胞を介した反応であり、その効果はIL-12によってもたらされていることが示唆された。口腔癌の多くは扁平上皮癌である。現在、扁平上皮癌由来の肺転移性腫瘍細胞を用いて実験を遂行中である。

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Published: 1999-03-15   Modified: 2016-04-21  

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