1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09771754
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
重富 俊雄 名古屋大学, 医学部, 助手 (80273225)
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Keywords | 高齢者 / 口腔乾燥症 / 薬剤性 / 唾液腺 / 唾液腺培養 / 増殖能 / 3T3細胞 |
Research Abstract |
(唾液腺培養細胞増殖能に対する薬物の影響) 1, 顎下腺細胞培養 唾液腺細胞の培養は、畠らの粘膜上皮細胞培養法に準じて、3T3細胞をfeeder layerとして用いた。 (1) 形態学的検討:培養上皮細胞は3T3細胞を排除しながら徐々に増殖し、培養20日目にはコンフルエントとなった。。培養細胞はPeriodic Acid Schiff(PAS)染色において陽性像を示した。また、透過型電子顕微鏡像においても、分泌顆粒を認めた。 (2) 免疫組織化学的検討:免疫染色により、培養細胞は抗アミラーゼ抗体ならびに一部の抗サイトケラチン抗体(Ck MNF,CkHMW)に陽性を示した。しかし、他の抗サイトケラチン抗体および抗ミオシン抗体には反応を認めなかった。 2, 増殖能の検討 増殖能を検討するため、経時的な総細胞数の変化を計測した。また、プロモデオキシウリジン(BrdU)の取り込み能を用いた検討を行った。(1) 細胞数の検討:細胞数は培養2日目より増加し、10日目以降プラトーとなった。 3, 薬物の影響 抗利尿薬、Ca拮抗剤、ACE阻害剤、β遮断薬、ベンゾジアゼピンに対する影響を観察すべく実験を行っているが、薬物の濃度設定に問題があり、薬物の影響なのかアーチファクトなのか判断できない状態である。培養液の組成、薬物濃度に関しての検討が今後必要である。 (唾液分泌量、唾液組成に対する薬物と加齢の影響) ウイスター系ラットを10週、50週目にCa拮抗剤を経口投与し、唾液腺重量、唾液採取、形態学的観察をを行った。10、50週では大きな変化は認めず、さらに長期間の飼育が必要であると考えている。
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